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現代重工業と大宇造船の結合、カザフ審査通過…EUと日本が最大変数

現代重工業と大宇造船の結合、カザフ審査通過…EUと日本が最大変数

Posted October. 30, 2019 08:17,   

Updated October. 30, 2019 08:17

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現代(ヒョンデ)重工業グループが、大宇(テウ)造船海洋の買収のために各国政府から企業結合審査を受けている中、カザフスタンから初めて承認を受けた。来年上半期(1~6月)まで企業結合手続きを終える計画だが、労働組合の反発と韓日関係の悪化が変数として働く可能性もある。

現代重工業グループは、カザフスタンの競争当局が大宇造船海洋との企業結合承認を最近公式通知したと、29日明らかにした。現代重工業グループによる大宇造船海洋の買収が、自国の造船業市場で公正競争を損なわないと判断したのだ。カザフスタンの企業結合承認は、現代重工業グループが申請してから3ヶ月も満たないうちに行われた。現代重工業グループは、カザフスタンで直接手掛ける事業がない。しかし、合併対象の大宇造船海洋が2014年、3兆ウォン規模の陸上原油生産プラント事業を受注して進めており、競争当局の承認が必要だった。

現代重工業グループは、大宇造船海洋の大株主であるKDB産業銀行と今年3月に買収を巡る本契約を交わした後、4月に欧州連合(EU)の競争当局に企業結合審査のための事前議論を開始したことで、本格的に手続きを進めている。その後、韓国と中国(7月)に続き、カザフスタン(8月)、シンガポール(9月)にそれぞれ企業結合申請を行った。来月EUでの事前審査を終え、企業結合申請書を出す予定だ。日本の競争当局とも先月、企業結合審査の事前手続きを開始した。現代重工業グループは、すでに手続きが終わったカザフスタンを含め、まず6カ国の競争当局から承認を得ることを目指している。このうち一国だけが反対しても、現代重工業グループの大宇造船海洋の買収は事実上白紙化される。

韓国国内造船業界では、韓国、中国、シンガポールの3カ国の企業結合審査は、大きな変数なしに終わると見ている。特に中国は、競争当局が自国1、2位の造船会社である中国船舶工業グループ(CSSC)と中国船舶重工グループ(CSIC)が合併する案件を25日承認した。現代重工業グループと大宇造船海洋の企業結合に反対する名分が消えたわけだ。

変数が大きい地域はEUと日本だ。EUは、世界で競争法が最も厳しい地域に挙げられる。また、現代重工業グループと大宇造船海洋に船舶建造を任せる大型顧客も集まっている。両社の合併により、船舶建造価格が上昇する可能性を懸念している企業が反対意思を表明することもありうる。さらに、全国民主労働組合総連盟金属労組と韓国進歩連帯などで構成された団体が、最近EU執行委員会に、両社の企業結合の反対意見を出した。

EU執行委員会は、予備協議を経て、本審査を行う方式で企業結合手続きを行う。EU執行委は事案に応じて審査期間を4~6ヶ月と設ける。現代重工業グループが来月企業結合審査申請書を出しても、来年5月に承認が出かねないという意味だ。

また、日本の輸出規制措置で韓日関係が悪化したことも、企業結合審査のネックに挙げられる。日本の造船業界を代弁する斉藤保日本造船工業会会長は、6月、東京で行われた就任記者会見で、現代重工業と大宇造船海洋の合併を巡って公然と反対意思を示した。彼は、「(グローバルシェアの面で)圧倒的なグループが誕生することは非常に脅威だ」とし、「各国の競争当局がただ見てはいないだろう」と主張した。ただ、日本の競争当局も企業結合反対のためには、具体的で合理的な根拠を提示しなければならないだけに、感情的に対応することはないという分析がある。

現代重工業グループの関係者は、「すべての国の企業結合審査が順調に進んでいる」とし、「じっくり手続きを行いたい」と語った。


チ・ミング記者 warum@donga.com