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「理解を求めた」という韓国と「そなことなかった」と否定する米国、協定破棄で浮き彫りになった形だけの同盟外交

「理解を求めた」という韓国と「そなことなかった」と否定する米国、協定破棄で浮き彫りになった形だけの同盟外交

Posted August. 24, 2019 08:19,   

Updated August. 24, 2019 08:19

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ポンペオ米国務省長官は23日、文在寅(ムン・ジェイン)政府の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了決定を受け、「失望している」と明らかにした。政府決定の翌日、米国の国務省と国防総省はそれぞれ論評で、「強い懸念と失望を表明する」と明らかにした。国防総省は当初、「韓日両国が意見の相違の解消に向けて協力することを求める」とした最初の論評を修正し、批判を強めた。国務省と国防総省がこのように強い語調で同盟国の決定に反発することは異例だ。

大統領府は、米国側が政府の今回の決定を理解したと明らかにしたが、米国側は「一度も私たちの理解を得たことはない」と直ちに否定した。韓米両国がどのようなチャンネルで何の内容を話し合ったのか確認されていないが、同盟間の意思疎通不足と不協和音が表面化したのだ。政府が、米国が理解したと明らかにした根拠は何か、米国に非公式の通知だけして理解を求めたと誇張したのではないか、米国の立場を恣意的に解釈したのではないか、経緯を明確にし、事実のごまかしがあったとすれば、責任を問わなければならない。

 

むろん、文政権のGSOMIA破棄決定は、協定終了そのものが目的ではなく、日本の一方的な経済報復措置に対抗して韓国の交渉力を高める手段という面もあるだろう。協定満了の90日前に通知をすることになっており、明日がその期限だが、実際の協定終了は11月22日だ。その前に協定終了を撤回できるかは明示的な規定がなく、両国がどのように解釈するかによって破棄を覆すことは可能だ。

GSOMIAは、韓米日3国の安全保障協力の重要な連結の役割をしてきた。米国がこれまで韓国政府に対して協定の維持を要請してきた理由だ。協定破棄に対する韓米間の溝が解消されない場合、韓米同盟に及ぼす否定的な影響が懸念される。軍当局は協定が終了しても、既存の韓米日の「情報共有に関する取り決め」(TISA)で情報の空白を埋めることができると強調した。しかし、日本との軍事情報交換の中止を宣言するというのに、TISAで情報交換が可能だという主張は説得力に欠ける。さらに、TISAは国際法的な拘束力がなく、米国を経なければならない限界のため、GSOMIAに代わることは難しいというのが定説だ。偵察衛星を通じた日本の情報資産の確保が難しくなる場合、情報空白への懸念が強まらざるを得ない。

外交部は23日午後、日本にGSOMIA終了の決定を伝える通知文書を送った。このままでは、日本が28日に韓国のホワイト国除外を予定通りに施行する可能性が高い。韓日両国の極限対立は避けなければならない。政府は韓米同盟に及ぼす否定的な影響を最小化し、韓日関係の破局を阻止する外交努力を傾けなければならない。