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米国、最新型F-16の台湾販売を強行、中国は反発

米国、最新型F-16の台湾販売を強行、中国は反発

Posted August. 22, 2019 09:13,   

Updated August. 22, 2019 09:13

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米国が台湾に総額9兆ウォンにのぼる最新型のF-16戦闘機66機の販売を公式に承認した。中国は、このような動きが「一つの中国」体制を揺さぶると反発して対応に出ると明らかにしており、米中関係の悪化が予想される。

米国防総省の国防安全保障協力局(DSCA)と国務省は20日、メディアに配布した資料で、「国務省が80億ドル(約9兆6千億ウォン)規模の66機のF-16の台湾への販売を議会に通知した」と明らかにした。DSCAが公開した資料によると、F-16D/Cブロック70シリーズの戦闘機66機とゼネラル・エレクトリック(GE)のエンジン75台、その他システムなどが含まれる。

 

DSCAは、「今回の販売は、米国の国家、経済および安保利益に役立ち、台湾が防衛体制を維持するのに役立つだろう」と明らかにした。国務省関係者も、「米国と台湾の安保協力は台湾海峡とその地域での平和と安定を増進させる」とし、「今回の手続きは、台湾が十分な自主国防力を維持するための米国の支援による」と強調した。

 

今回の販売にはまだ米議会の最終承認手続きが残っている。一部の議員が米中関係の悪化の可能性を指摘しているが、共和党と民主党いずれも販売に賛成しており、販売は予定通り行われるとみえる。ジム・リッシュ上院外交委員長(共和党)は声明で、「この戦闘機は中国から圧力を受けている台湾の領空守護能力の向上に非常に重要だ」と明らかにした。

中国はこれに対して、「台湾問題は中国の主権と領土に関する問題」とし、販売取消を強く求めた。米中の貿易交渉と香港事態まで絡み合う状況で台湾に実際にF-16が販売されれば、米中対立はさらに増幅すると予想される。

米国は台湾まで域内パートナーに引き入れ、中国を事実上封じ込めるインド太平洋戦略を本格的に推進している。トランプ米大統領は同日、ホワイトハウスで記者団が中国軍の脅威について尋ねると、「心配しない。中国は(米国に脅威を与える場合)代償を払うことになるためだ。彼らは払いたくないだろう」と話した。また「米国がインド太平洋地域で中国に対する軍事的優位を享受できていない」というオーストラリアのシドニー大学アメリカ研究センター(USSC)の報告書について、「私たちは今、世界最強の軍を持っている」と反論した。

米国は、中国が香港事態を武力で鎮圧する場合、米中貿易交渉に否定的な影響を及ぼすと警告した。ポンペオ国務長官は同日、CNBCとのインタビューで、「トランプ大統領が言及した通り『天安門事件』のような暴力がある場合、貿易交渉はさらに難しくなるだろう」とのべた。そして、「香港事態が平和的に解決しなければ深刻になるだろう」と中国に警告した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com