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トランプ氏の移民政策などを主導、スティーブン・ミラー大統領上級顧問

トランプ氏の移民政策などを主導、スティーブン・ミラー大統領上級顧問

Posted August. 19, 2019 10:09,   

Updated August. 19, 2019 10:09

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「米大統領の核心プロット(plot=構成)を書いている人」

スティーブン・ミラー大統領上級顧問に対して米紙ワシントン・ポストが17日に出した評価だ。34歳というこの若くてよどみない参謀が、移民政策をはじめトランプ米大統領の主要政策を引っ張り、ホワイトハウスのパワーの頂点に上がったという説明だ。

トランプ政権が最近、米政府の補助金を受ける米滞在者に永住権の発行を制限するなど、合法的移民まで制限し、規制を強化する動きに出ているが、その背後にはミラー氏がいる。移民政策だけでなく堕胎、同性愛など2020年の大統領選でトランプ氏の保守支持層を結集させるいわゆる「文化戦争」の争点を掲げる核心参謀陣の1人とされる。

保守寄りのミラー氏は、麻薬売買商や人身売買犯のような犯罪者と不法移民を遮断するという多くの政権関係者の考えとは違い、米国への移民流入そのものを制限しなければならないという考えだ。このようなアプローチが、トランプ氏の再選に必要な主要支持層が集まる北部ミッドウェストと「ラストベルト(衰退した工業地域)」地域を攻略する核心政策と見ている。

リンジー・グラハム上院議員のような政治家の批判と牽制にもかかわらず、信念どおり政策を強行するミラー氏に対して、米メディアは、「好戦的」、「猛烈」、「よどみない」などの表現を使っている。米紙ニューヨーク・タイムズは同日、ミラー氏を集中的に取り上げ、「ミラー氏は(トランプ氏の)スピーチライターであり、政策立案者、人事責任者、立法補佐官、報道官、戦略家」とし、「このすべての段階でミラー氏は最も強硬な方向で推し進める」と指摘した。ミラー氏は、トランプ氏の候補時代の演説を聴いて、「魂に戦慄を覚えた」と話すなど、トランプ氏への忠誠心も隠さない。匿名の当局者はワシントン・ポストに、「ミラー氏は、トランプ氏と非常に似た見解を持っており、トランプ氏の信念を履行しているので、トランプ氏の方式どおり、誰でも攻撃し、困らせることができる」と指摘した。ホワイトハウス内でミラー氏と対することができる人物は、核心人物とされるトランプ氏の娘婿のクシュナー上級顧問しかいないという。

 

ミラー氏は官僚出身よりも、「思いもよらずに公務員になった人や政治家を好む。政権の人々は官僚主義に染まっていて、事を処理するスピードが遅いというのが理由だ。公報担当者を説得できないと、直接マイクの前に立つ。キルステン・ニールセン国土安全保障長官が辞任する前には、ニールセン氏を無視して国土安全保障省の官僚から直接報告を受けることも少なくなかったという。

 

ミラー氏は、実際に結果を作り出すよりもレトリックに強く、大衆説得とイメージ演出を重視するという声もある。細部の単語の使用や表現にこだわり、内容は相対的に貧弱という指摘もある。これに対して国土安全保障省のある当局者は、「ミラー氏は全てのことを細かく管理しようとする」と批判した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com