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曺国氏の法務長官指名に野党が「野党への宣戦布告」と猛反発

曺国氏の法務長官指名に野党が「野党への宣戦布告」と猛反発

Posted August. 10, 2019 07:32,   

Updated August. 10, 2019 07:32

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予想は外れなかった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、内閣改造を断行し、核心である「曺国(チョ・グク)法務部長官」カードを固守した。任命前から曺氏の人選に野党が強く反発したが、文大統領は意に介さなかった。文大統領の「曺国法務部長官カード」は短期的には司法改革の完成、中長期的には来年の総選挙と大統領選まで見据えた布石だからだ。

曺氏は同日午後、記者団に対して、準備していたメッセージを読んだ。「誓海盟山の精神で公正な法秩序の確立、検察改革、法務部の革新など使命を全うする」と述べた。「誓海盟山」は、忠武公李舜臣将軍が詠った韓詩「陣中吟」の一節だ。忠武公が文禄・慶長の役で宣祖の避難の知らせを受けた後、外敵を打ち破るという意味を込めて詠った「陣中吟」の5、6句が「誓海盟山」で、「誓海魚龍動/盟山草木知」だ。「海に誓うと、魚と龍が感動し、山に誓うと、草と木が分かってくれる」という意味だ。検察改革への意欲を強調しながらも、韓日対立の局面で文大統領が連日、文禄・慶長の役と忠武公に言及していることを念頭に置いたメッセージだ

先月26日、大統領民情首席秘書官を辞任した曺氏は、2週間ぶりに再び公職の舞台を立つことになった。野党は、「先月、大統領府首席秘書官人事を急いだことも、民情首席秘書官が法務部長官に直行するという批判を避けるためだった」と批判した。

これに対して曺氏は、「照りつける陽射しを浴びる8月の農夫の気持ちで、再び汗を流す機会を得ようと思う」と述べた。野党が照り付ける陽射しのように自分を攻撃しても、長官になるという考えを明らかにしたのだ。そして、「権力を国民にお返しすることは、文政府の国政課題であり、私の使命だ」と述べた。検・警捜査権の調整、高位公職者犯罪捜査処の設置などが迅速に進められると予想される。

曺氏は同日、法務部長官としての最初の課題として「公正な法秩序の確立」を挙げた。政界では「ファーストトラック(迅速処理案件)の捜査を念頭に置いたメッセージ」と見ている。4月のファーストトラックの対立で起こった衝突を警察が捜査中だが、野党議員は呼び出しに応じていない。弁護士出身のある与党議員は、「捜査は国会先進化法の違反が明白なので、検察が意志さえあれば、数人の議員が処罰を受け、来年の総選挙の出馬が制限されるかもしれない」と述べた。野党が曺氏の人選をめぐって「全面戦争宣言」と強く反発する背景の一つだ。

与党も、曺氏の任命による政治的影響に注目している。次期大統領選の構図にどのような方法であれ影響を及ぼし得るためだ。親文(親文在寅)の金慶洙(キム・ギョンス)慶尚南道(キョンサンナムド) 知事は「ドゥルキング事件」で足を引っ張られ、盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団の柳時敏(ユ・シミン)理事長は「政治はしない」と何度も宣言している。

このような状況で、文大統領が自身の「政治的ペルソナ」である曺氏を「大統領の秘書」というタイトルを越えて法務部長官候補として国政の全面に再登場させたことは、来年の総選挙と2022年の大統領選まで狙った親文結集の動力として作用し得る。ある親文の要人は、「釜山(プサン)・慶尚南道出身の曺氏と全羅道(チョンラド)出身の李洛淵(イ・ナクヨン)首相が善意の競争と協力をするなら、シナジー効果が出るかもしれない」とし、「曺氏のスタイル上、法務部長官として働き、それに続くスポットライトを拒まないだろう」と話した。

△釜山(54)、△釜山へグァン高校、△ソウル大学法学部、△米カリフォルニア大学バークレー校ロースクール修士・博士、△ソウル大学法学専門大学院教授、△大統領民情首席秘書官


韓相準 alwaysj@donga.com