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休戦後初めて領空侵犯したロシア、主権侵害に断固対応せよ

休戦後初めて領空侵犯したロシア、主権侵害に断固対応せよ

Posted July. 24, 2019 09:56,   

Updated July. 24, 2019 09:56

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ロシアの軍用機が、独島(トクト)付近の韓国領空を2度も侵犯した。ロシアA-50早期警戒機は23日午前、韓国防空識別圏(KADIZ)に進入し、韓国の戦闘機が出動したにもかかわらず、独島領空を侵犯した。韓国の戦闘機の警告射撃まで受けると、引き返したロシア軍用機は、20分後再び領空を侵犯し、警告射撃を受けて退却した。これに先立ち、中国の爆撃機2機とロシアの爆撃機2機が、鬱陵島(ウルルンド)付近のKADIZを3度進入した。

他国の軍用機の韓国領空侵犯は、1953年の休戦協定締結後初めて。中国とロシアの軍用機が同時にKADIZに進入したのも初めてだ。ロシア軍用機の領海侵犯は非常に大胆で、危険千万だった。最初の侵犯で約80発の警告射撃を受けても2度目の侵犯を強行し、80発の警告射撃を受けた。ロシアの操縦士のミスの可能性も考える必要はあるが、このような行為は明らかな意図があると見るのが常識的だろう。

中国とロシアが東海(トンヘ)上で合同訓練を行い、その過程で韓国の領海侵犯が起きたことは注目しなければならない。最近、中国とロシアが協力関係をアピールし、軍事協力も大幅に強化している状況と無関係ではないためだ。米国と中国は、ホルムズ海峡とインド・太平洋地域で戦略競争を行っており、ロシアが中国を支援している。先月には、米国とロシアの艦艇が東アジアで衝突する危機があった。

中・ロ軍用機のKADIZ侵犯は、最近数年間増えてきた。中国のKADIZ進入は昨年だけで8回あった。事前通知の義務を無視したKADIZ侵犯もそうだが、韓国の排他的主権が及ぶ領空を侵犯したことは決して容認できない。主権侵害に断固として対処しなければならない。大統領府がロシアに抗議メッセージを伝え、外交部と国防部が駐韓ロシア・中国大使と国防武官を呼んで抗議したというが、不十分だ。公式の謝罪と再発防止の約束を取り付けなければならない。

中・ロの挑発は、韓米日3国協力の隙を狙っている。日本が平和憲法の改正など再武装化を図るのは、中・ロの軍事協力の大義名分になっており、最近、悪化している韓日関係は、中・ロの誤った判断を煽る恐れがある。ここに北朝鮮まで加担する場合、東海、さらには北東アジアは、中・ロ・朝3国の訓練場になりかねない。強力な韓米同盟を基盤に、韓日関係を至急、修復しなければならない理由だ。