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飛込競技で世界に君臨する中国、その秘訣とは

飛込競技で世界に君臨する中国、その秘訣とは

Posted July. 17, 2019 10:11,   

Updated July. 17, 2019 10:11

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「夢之隊」(ドリームチーム)

中国の飛び込み代表チームは、中国内では誰もが認める「ドリームチーム」の名で通じる。どの選手を選出しても国際大会で1位になる米国のバスケットボール代表のように、世界の飛込競技で中国は数十年間最強の地位を保っている。

1984年のロサンゼルス・オリンピックで正式種目に採択されて以来、中国は飛込だけで40個の金メダルを獲得した。女子3メートル飛板飛込では1988年から女子シンクロ10メートル高飛込では2000年から金メダルはいつも中国が席巻した。世界水泳選手権も同じだ。1973年以降、光州(クァンジュ)大会直前まで計138個の金メダルのうち83個を獲得した。今回の光州大会でも中国は16日までに行われた7種目で7個の金メダルを総なめにした。全種目(13個)席巻も夢ではない。中国で飛び込み(跳水)は国技の卓球に負けない人気を博している。

長年最強の座を守って来たため、中国内では「特別な秘訣などない」という話さえも聞かれる。だが有望株を早期に発掘して高強度のトレーニングを通じて「飛込マシン」に育てる中国流の鍛え方は、以前から有名だ。

1991年の世界水泳選手権豪州大会の女子10m高飛込で優勝した伏明霞(プー・ミンシャ)氏(41)は、当時満12歳6ヵ月で話題を呼んだが、同時に若い選手に対して行われた過酷なトレーニングでも議論を巻き起こした。伏明霞問題を契機に、大会出場可能年齢は満14歳に調整された。だが、今大会の女子シンクロ10m高飛込でリュイ・ウエィ(14)、チャン・ジャチ(15)組が優勝しており、厳しいトレーニングを耐えながら、年齢制限が解除さえるのを待つ有望株は数多い。こうした中国が2013年大会から新設されたハイダイビング(男子27m、女子20m)でメダルを一つも獲得できなかったことは世界水泳界の「謎」となっている。

中国の現代飛込技術の父と呼ばれるシー・イミング元代表総監督(77)の役割も欠かせない。飛込選手出身の氏は、かつては負傷が頻発し、若い年での現役引退が当たり前にされて飛込の土壌を変えた。ネットや水中清掃機などを考案し、トレーニング環境を改善し、欧米の選手たちに比べて小柄で敏しょうな中国人の体格に合わせた23の「シーミング流技術」を開発した。

郭晶晶(グォ・ジンジン)氏(38)らスター選手たちの活躍も見逃せない。11歳の時代表選手に選ばれて「飛込天才」と呼ばれ、2004年のアテネ五輪と2008年北京五輪で計4個の金メダルを獲得し、バスケットボール姚明(ヤオ・ミン)氏(39)とともに中国最高のスポーツスターとして君臨した。芸能人顔負けの容姿でも話題を集めた郭氏は、引退後中国の財閥一族と結婚し、大きな話題を呼んだ。中国の飛込界には次の郭氏を夢見る有望株が途絶えることなく排出されている。


金培中 wanted@donga.com