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現代自動車、シンガポールにアイオニック2000台を供給

現代自動車、シンガポールにアイオニック2000台を供給

Posted June. 25, 2019 08:25,   

Updated June. 25, 2019 08:25

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現代(ヒョンデ)自動車が、「日本車の独壇場」と言われるシンガポールなど東南アジア地域で、エコカーモデルを武器に事業展開を拡大している。タクシーなどの既存の法人事業者はもとより、車の共有プラットフォームとのコラボレーションにより、より多くのエコカーを供給することで現地市場でのシェア拡大を図るという計画だ。

現代自は24日、シンガポールの陸運大手コンフォートデルグロに、2020年上半期(1~6月)までアイオニックハイブリッド(HEEV)2000台を追加供給する契約を交わしたと発表した。年内に1500台を優先的に供給し、来年上半期に500台を送る内容となっている。

現代自はコンフォートデルグロに、2007年からタクシー車両としてソナタ(MF)、i40(VF)、i30(FD・GD)などを販売してきた。エコカーモデルでは、アイオニックハイブリッドを昨年800台供給したのが初めてだ。今回のアイオニックハイブリッド供給契約を含めれば、現代自はシンガポールで累積2万6000台以上のタクシー車両販売業績を上げることになる。また、現在、現代自は、シンガポールで運行されるタクシー約2万台のうち、1万1000台を供給し、55%の市場シェアでトップの座を守っている。

鄭義宣(チョン・ウィソン)首席副会長は最近、シンガポールを訪れ、コンフォートデルグロの経営陣に会って電気自動車の供給など継続的な協力案について論議するほど、地元市場に力を入れている。シンガポールは、政府主導で公共交通機関と共有サービスによりエコカーの普及政策を強力に推進しているからだ。シンガポール政府は2030年までに、個人乗用車の50%、タクシーの60%、公共バスの100%を電気自動車(計53万2000台)に置き換えるという目標を掲げている。

現代自が、シンガポールなどの東南アジア地域の8カ国でカーヘイルリング(車の呼び出し)サービスを行うグラブに、昨年2億7500万ドル(3183億ウォン)を投資したことも、現地市場でのエコカー成長の可能性を確認したためだ。グラブは今年1月、現代自の電気自動車コナを活用した車両呼び出しサービスを出し、年内の投入規模を200台に増やす予定だ。現代自は、より多くのエコカーを、グラブを通じて東南アジア市場に供給する計画を持っている。

東南アジア市場は、自国産完成車ブランド(プロドゥア、プロトン)を保有しているマレーシアを除けば、日本車が強かった。トヨタなどの日本自動車メーカーのインドネシアとタイでの市場シェアは、昨年基準で65%以上だ。このように、現代・起亜(キア)自動車が入り込む隙がなかった市場で、エコカーの普及とグラブなどの車両共有プラットフォームの登場で反転のきっかけが作られたことになる。

現代自は東南アジア市場をより効率的に攻略するために、ベトナムとインドネシアに生産拠点を設ける案も検討している。すでにベトナムでは、半組立(CKD)工場の生産能力を従来の6万台から来年下半期までに10万台に引き上げるための増設計画を確定した。インドネシアでも、既存のCKD工場の生産能力を拡大したり、新たに完成車工場を建設する案を同時に考慮している。


チ・ミング記者 warum@donga.com