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36年間閉じ込められていた「新安海底宝物」を劇的に救出

36年間閉じ込められていた「新安海底宝物」を劇的に救出

Posted June. 14, 2019 08:41,   

Updated June. 14, 2019 08:41

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36年間、新安(シンアン)沖で発見された陶磁器など、重要海底遺物数十点を盗んで隠してきた盗掘者が逮捕された。

文化財庁事犯取締班と大田(テジョン)地方警察庁広域捜査隊は、全羅南道(チョンラナムド)新安郡曾島(チョンド)沖(史跡第274号新案海底遺物埋葬海域)で、陶器57点を盗掘後、隠してきた容疑(埋蔵文化財の保護と調査に関する法律違反)でA容疑者を逮捕し、当該遺物を取り戻したと、13日明らかにした。

文化財庁によると、A容疑者は1983年、ダイバーを雇って新安船近くの海底遺物57点を盗掘して自宅に長い間隠していた。最近、経済的に困難な状況に置かれたため、日本に陶器を持ち出して販売しようとして、今年3月20日、警察に逮捕された。ハン・サンジン文化財庁事犯取締班長は、「新安船から出た陶器とその形態や構成が非常に似ている」とし、「被疑者は当初、母親の遺品だと主張したが、『新安船発掘遺物だ』と言及しながら、売り渡そうとしていたという関係者の供述なども確保した」と語った。

今回取り戻した文化財は、青磁46点をはじめ、白磁8点と黒い釉をつけた黑釉瓷3点などだ。特に青磁の雲・龍柄の大皿、青磁の牡丹柄の瓶は完全な形を備えており、学術的価値はもとより、展示・教育資料としても活用できると、高い評価を受けている。

1975年、たまたまとある漁師の網に陶磁器がかかったことでその存在が明らかになった新安船は、韓国水中考古学の象徴ともいえる文化財だ。1323年、中国浙江省慶元(現在の寧波)を離れて、日本博多(現在の福岡)に向かう途中、風浪に見舞われて新案沖で沈没し、650年間海中に眠っていた。1976年から1984年にかけて行われた水中発掘調査の結果、焼き物2万点をはじめ、2万4000点余りの遺物と28トンのコイン800万個が大量に発見された。


柳原模 onemore@donga.com