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地金価格が3年ぶり最高値、1匁(3.75g)19万ウォンに迫る

地金価格が3年ぶり最高値、1匁(3.75g)19万ウォンに迫る

Posted June. 07, 2019 08:46,   

Updated June. 07, 2019 08:46

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米中貿易戦争と国内の景気減速から国内外の不確実性が高まったことを受け、代表的な安全資産とされる地金を求める投資家が増えている。金の需要が増え、地金の価格は3年ぶり過去最高のレベルに上がり、取引量も増加の流れだ。

6日、韓国取引所によると5日の韓国証券取引所(KRX)地金市場で、金は1グラム当たり5万430ウォンで取引を終えた。1匁(3.75g)だと18万9113ウォンだ。今年初め、グラム当たり4万6240ウォンから取引された金は地道に価格を上げて、年初より9.06%上昇した。地金価格が5万ウォン台に乗ったのはブレグジット(英国の欧州連合脱退)のニュースでグローバル金融市場に不安が走った2016年7月以来、約3年ぶりだ。

金の取引量も大幅に増加した。この5月に1ヶ月間、KRX金市場で取引のあった地金は557.7kgと集計され、昨年8月(776.8kg)以来最大の取引だった。今月に入っても3取引日の間、1日平均の金取引量は39.1kgで先月の1日平均取引量の26.6kgより約47%増加しているなど、引き続き増加傾向にある。

地金の需要が増え、かつ価格相場も強気な背景には、安全資産を好む傾向があるとの分析だ。金の価格が3年ぶりの最高レベルに達しているにも関わらず取引量が増えているのは、差益を追求するより安定的な資産運用を選んだ投資家の結果であるという解釈だ。

米国の連邦準備制度理事会(FRB)が金利引き下げを示唆したことも、国内外の金の価格上昇要因として働いた。パウェルFRB議長は4日(現地時間)、「米中貿易戦争には適切な行動をとる。」とし、金利引き下げの可能性を示唆した。通常、米国が金利引き下げに転じると、米ドル安、金価格は相対的に上がる。

5日(現地時間)、米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)での国際地金価格は週間の上昇率3.7%となり、1オンス当たり1328.3ドルで取引を終えた。年中最高だった2月20日オンスあたり価格1343.3ドルに接近しながら強気を見せている。UBSグループのアナリスト、ジョニー・テベス氏は「貿易戦争と世界経済の減速による不安が拭いきれないため、国際地金の価格はオンス当たり1300ドルの線でランディングするだろう」と予測した。

金価格が上昇したことで、代表的な投資商品であるゴールド・ファンドにも注目が集まっている。金融情報会社のエフアンドエフガイドによると、想定額10億ウォンを超える12のゴールド・ファンドに、今年入って98億ウォンの流入があった。ただし、ゴールド・ファンドの今年収益率は1.79%にとどまっている。ゴールド・ファンドは金と関連した企業や指数に連動する先物に投資するため、ファンドの収益率と金価格上昇率の間には差を見せることもある。

金価格に関する見通しは一致しない。大信(テシン)証券のキム・ソヒョン研究員は「米中貿易戦争は短期間での解決は厳しく、金利引き下げの可能性もあるので金価格は当分上がる」と見込んだ。他方、キウム証券のソ・サンヨン研究員は「貿易戦争への恐れが薄れてきたら、金など安全資産を好む現象は一気になくなる」という見通しだ。


李建赫 gun@donga.com