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韓国代表の「リハビリマスター」チェ・ジュヨン氏が朴恒緒ベトナムに合流

韓国代表の「リハビリマスター」チェ・ジュヨン氏が朴恒緒ベトナムに合流

Posted May. 01, 2019 07:55,   

Updated May. 01, 2019 07:55

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「サッカー選手たちをフェーストゥフェースで向き合って、ハートトゥハートで気持ちが伝わったこと自体、運命ではないでしょうか」

20年近くをサッカー韓国代表選手たちをリハビリテーション治療で支えてきた元大韓サッカー協会医療チーム長のチェ・ジュヨン氏(67・写真)が朴恒緒(パク・ハンソ)ベトナム代表監督の傍で医療チーム首席トレーナーとして人生第2章を歩む。出国前日の先月23日に取材に応じたチェ氏は、「運命」だとして、過去を振り返った。

チェ氏は2002年韓日ワールドカップ(W杯)の時、当時代表コーチだった朴恒緒氏とディンク監督の代表チームを支えた。最近、コメの産地として知られるベトナムのヒディンクという意味で、「サル(コメ)ディンク」の異名を得た朴監督がサッカー協会の仕事から外されていたチェ氏に手を差し伸べた。ヒディンク監督がそうだったように、朴監督はベトナム選手たちのフィジカル強化に力を入れている。このため、チェ氏の役割も重要になった。

長年のトレーナー生活で鍛えられているチェ氏だが、新しい挑戦に重圧を感じるのは仕方ない。チェ氏は、「ベトナムでも選手たちに信頼感を与えることが先決」と話した。

チェ氏は、働き場を移そうとしたら、韓国代表選手たちと過ごした時間が脳裏をよぎると話した。30歳になっても現役で活躍している李東国(全北)を真っ先に思い浮かべた。「不運が重なり2002年と2006年のW杯に参加できなかった東国は、2010年南アフリカW杯でも代表メンバーから外される危機があった。実は最終メンバー発表を3週後に控えて東国はハムストリングのケガに見舞われた。病院では5週間の治療を言われたが、私が許丁茂(ホ・ジョンム)監督に、3週あれば回復すると言って、丁寧にリハビリを行った。最後のオーストリアキャンプでは回復してくれた。あの時はひやりとした」と打ち明けた。

最近テレビで猛活躍している安貞桓(アン・ジョンファン)の話を持ち出したら、「2002年W杯直前に貞桓が済州道(チェジュド)キャンプで最後の強化試合に出てから足首をケガした。23人の最終メンバーから外されるのを恐れて、ハラハラしながらリハビリを行ったことを思い出す」と話した。奇跡的に逆転勝利を収めた決勝トーナメント1回戦のイタリア戦を控えては、安貞桓にテーピングをしてあげる途中、テープが切れてしまったという。あの瞬間のことを考えると、今でもビクつく言う。万が一にも不吉な予兆にはりはしないかと気を揉んだ。「前半に貞桓がPKを逃したんだ。気が狂いそうだったよ。後半に決勝ゴールを決めてくれて、最高に幸せだった」。

2014年のブラジルW杯を控えては膝の半月状損傷で手術を勧められた李根鎬(イ・グンホ=蔚山)に対して、手術の代わりにリハビリを行ってW杯に参加させたのも遣り甲斐を感じた貴重な記憶の一つだ。

チェ氏は、「運命みたいにこの道を歩んでいる。私は骨の髄までトレーナーだ」と言い、「昔の甘い思い出が元気の源だ。新たな現場で、リハビリの神髄を見せたい」と意気込みを語った。


兪載泳 elegant@donga.com