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ノートルダムの火災でユーゴーの小説が1位

ノートルダムの火災でユーゴーの小説が1位

Posted April. 18, 2019 10:05,   

Updated April. 18, 2019 10:05

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15日に発生した火災で、フランス・パリのノートルダム大聖堂が、中心部の尖塔とアーチ構造の屋根を失うなど深刻な被害を受けた後、失意に陥っているフランス人たちが、ヴィクトル・ユーゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」(1831年・写真)を読んで慰めを求めていることが分かった。

米CNNは16日、「1789年のフランス革命以来、荒れ果てて倉庫として使われながらも放置された大聖堂が、19世紀に大々的に復元されるように世論をリードした大文豪ユーゴーの傑作が、インターネットショッピングモール・アマゾンフランス(amazon.fr)の書籍ベストセラーリストに登場した」と報じた。

1時間ごとに順位集計を更新するアマゾンフランスの書籍部門のベストセラーリストで、17日午後「ノートルダム・ド・パリ」は、4.6ユーロ(約5900ウォン)であるクラシック出版社の1975年の文庫版が1位となったことを含め、出版社や翻訳年度の異なる5冊が一気に10位内に入った。

大聖堂にまつわる建築と歴史の物語を高画質のカラー写真と一緒に掲載した85ユーロ(約10万9000ウォン)のハードカバー本は、リアルタイムでの販売量の集計で6位に、2014年に出版されたノートルダム大聖堂観覧パンフレットも13位についた。

ユーゴーは小説で、1回目の完成直後だった15世紀のノートルダム大聖堂の姿を美しく描写し、深い敬愛感を表わした。ドキュメンタリー専門誌ナショナル・ジオグラフィックは15日、「ノートルダム大聖堂が半分近く大破したのは今回が初めてではない」とし、「(ユーゴーの小説が発表される前の)大革命時に、ここを占領した国民軍は、司教室を燃やし、尖塔と石像を破壊した。屋根の木材を固定した鉛を溶かして弾丸を作り、銅鐘を溶かして大砲を作った」と伝えた。

スティーブン・マリー・コロンビア大学名誉教授(美術史学)は、米紙ワシントンポストとのインタビューで、「すべてのパリ市民の生活はノートルダム大聖堂と直接繋がっている。その根幹を成したのは、ユーゴーの小説が掘り起こした大聖堂への関心と愛情だ」と語った。


孫宅均 sohn@donga.com