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水産物訴訟を裏返した韓国、大騒ぎとなった日本

水産物訴訟を裏返した韓国、大騒ぎとなった日本

Posted April. 13, 2019 10:49,   

Updated April. 13, 2019 10:49

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福島周辺地域の水産物輸入禁止を巡って韓国と日本が繰り広げた貿易紛争で、韓国が勝訴したことで、福島を含む東北地方8つの県の水産物が今後も、韓国の食卓に上がることができなくなった。

11日(現地時間)、世界貿易機関(WTO)の上訴機構は、日本が韓国の福島水産物輸入禁止措置は「恣意的差別」と主張して提訴した件について、「WTO協定に合致する規制だ」という上訴判定報告書を公開した。昨年2月、日本の肩を持った1審の判定を覆したのである。2審制であるWTOの衛生・植物衛生協定の紛争で1審の結果が覆されたのは今回が初めてだ。

上訴機構は、水産物そのものから検出される放射能だけでなく、原発汚染水にさらされたと推定される周辺環境までを考慮して、包括的に輸入を禁止すべきだという韓国主張を受け入れた。これに先立って1審は、水産物そのものが放射能に汚染されていなければ、輸出禁止はできないと決定した。

WTOの決定により、2013年から続いてきた福島水産物全面輸入禁止は今後も続く。政府は12日、政府世宗(セジョン)庁舎で記者会見を開き、「輸入規制は恒久的で、引き続き維持される」と明らかにした。

勝訴を予想していた日本政府と漁民は衝撃に陥ている。日本政府は、輸入規制が最も厳しい韓国を相手に勝訴後、他の国々と個々の交渉を行う予定だった。

河野太郎外相は、WTOの決定が出てから1時間後に談話を出し、「本当に残念だ。韓国に対して措置の撤廃を求めていくという立場に変わりはない」と述べた。外務省の関係者は、「予期せぬ結果が出て非常に驚いた。どういうことか調べるために情報収集している」と語った。

一方、2011年3月の福島原発事故後、51カ国が福島周辺の水産物輸入を規制しており、現在では19カ国が輸入を規制している。


世宗市=ソン・チュンヒョン記者 東京=パク・ヒョンジュン特派員 balgun@donga.com · 특파원