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室内楽4重奏団アベル・カルテットが20日、2年ぶりにコンサート

室内楽4重奏団アベル・カルテットが20日、2年ぶりにコンサート

Posted April. 11, 2019 08:45,   

Updated April. 11, 2019 08:45

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「本当に実力があって真剣な友人たちです。今後のアベル・カルテットにご注目ください」

2016年、公演事務所「モクプロダクション」の関係者がこう耳打ちした。しかし、その後、2年以上に渡って、弦楽四重奏団アベル・カルテットの名前は聞こえてこなかった。そして今年4月20日、彼らは、ソウル芸術の殿堂IBKチャンバーホールで「初心」というタイトルで三回目の定期演奏会を行う。この間何が起こったのだろうか。

「国から呼ばれて帰ってきました」

チェリストのチョ・ヒョンジュン(32)とビオリストのキム・セジュン(30)が並んで笑いを浮かべた。答えは意外に簡単だった。軍服務を終えた二人は、バイオリニストのユン・ウンソル(31)、パク・スヒョン(29)と再会した。しかし、その理由だけで「初心」としたのではない。

「今回舞台に上げるドビュッシー弦楽四重奏とショスタコーヴィチ四重奏の3番は、私達が最初に集まった時、合わせてみた曲です。激しく悩んで議論した末の結果でした。しかし、開けてみると、思うようにならない部分が多かったんですね。それで後で試してみることにしました。今、再び集まったことで、二曲が浮かびました」(キム・セジュン)

今回のプログラムは、ベートーヴェンのカルテット6番を皮切りに、ドビュッシーとショスタコーヴィチの作品を配置した。それぞれ18世紀終盤、19世紀末、20世紀の産物という時代の違いに加えて、三作品の個性はあまりにも鮮明に対比される。ドビュッシーが夢のように朦朧とするなら、ショスタコーヴィチは機械的といえるほど即物的だ。

「メンバー4人共にショスタコーヴィチという作曲家に欲を出しました(関心が湧きました)。彼のカルテット十五曲をすべて聞いて投票をしました。弦楽四重奏の3番は、第2次世界大戦直後だった1946年に発表され、楽章ごとに戦争に関する見出しのある作品です。特に戦争の開始を知らせる3楽章は、短いながらも非常に強烈なインパクトを伝えます」(チョ・ヒョンジュン)

2015年、ハイドン国際室内楽コンクール1位、その翌年はジュネーブ国際コンクールで3位になり、世界の舞台に顔を知らせた彼らは、今年7月、世界最高室内楽フェスティバルの一つであるフィンランドクフモフェスティバルに招待されて演奏する。2016年にチームに合流したバイオリニストのパク・スヒョンがチームの活動中断期間中に、先に招待されたのがきっかけとなった。イタリアのナルディフェスティバルにも招待されて、スイス・バーゼルシンフォニエッタのクラリネット首席である韓国系イタリア人・アーロン・キエーザと共演舞台を行う。

「アベルは、『生命力』『一緒に呼吸する』という意味を込めています。個人的に断絶されていく時代に、一緒に呼吸し、新しい生命力を加えることの尊さに4人のメンバーが意気投合しました。一瞬だけ光るアンサンブルではなく、長く活動しながら、様々な時代のカルテットに新しい命を吹き込みたいと思います」(チョ・ヒョンジュン)。3万〜5万ウォン。お問い合わせは02-338-3816まで。


ユ・ユンジョン記者 gustav@donga.com