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韓米首脳、同盟の亀裂を癒して北朝鮮に対して声を出すべきだ

韓米首脳、同盟の亀裂を癒して北朝鮮に対して声を出すべきだ

Posted March. 30, 2019 08:25,   

Updated March. 30, 2019 08:25

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が来月10~11日に米国を訪れ、トランプ米大統領と首脳会談を行う。大統領府は29日、「両首脳が韓米同盟関係をさらに強化し、完全な非核化による韓半島平和体制の構築に向けた両国の協力について深く協議する予定だ」と明らかにした。今回のワシントン会談は、両首脳が昨年11月、アルゼンチンでの主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議を機に会って以来、132日ぶりに開かれる7回目の会談だ。

今回の首脳会談は、2月のハノイでの米朝首脳会談が物別れに終わった後、双方がそれぞれ挑発的な対米示威と制裁強化で対抗し、緊張が高まる状況で開かれる。そのため、文大統領は会談で、米朝間の仲裁に乗り出し、対話を回復させることに力を入れるとみえる。これをもとに、北朝鮮に特使を派遣し、南北首脳会談も推進させるという狙いだ。大統領府は29日、「南北首脳会談と関連した本格的な議論はまだない」としつつも、早期実現への期待感を示した。

しかし、今回のワシントン会談は、何よりもハノイ決裂後に起こった韓米間のぎくしゃくしたムードを整え、北朝鮮に対する協力体制を堅固にする契機にならなければならない。米国が、「非核化優先」原則を強調し、制裁履行の強化を叫んでいるが、韓国政府は依然として制裁緩和がなければ不可能な開城(ケソン)工業団地・金剛山(クムガンサン)観光を再開する考えを明らかにしている。このように意見の相違が目立つため、米政権では、「韓国が仲裁を強調し、同盟でない北朝鮮を助けている」という不満の声が大きくなるほかない。

米国は、韓国政府に仲裁役ではなく北朝鮮を説得する役割をすることを望んでいる。ホワイトハウスが29日、新たに韓米同盟を「リンチピン(linchpin:要)」と表現したのも、北朝鮮に対して一致した声を出さなければならないということを強調する狙いがあるのだろう。特に、会談が開かれる11日に、北朝鮮は最高人民会議を開催する。「最高指導部がまもなく決心を明らかにする」と予告した状況だ。韓米首脳間から不協和音でも出れば、北朝鮮が誤った判断をする可能性があるということも留意しなければならない。

 

トランプ氏は昨年9月、文大統領に「交渉責任者(chief negotiator)」になってほしいと注文したことがある。当時の大統領府の説明では「北朝鮮と米国を代表する交渉責任者」だが、トランプ氏の意向は、「米国に代わって北朝鮮を相手にする交渉責任者」だろう。文大統領は、訪米を通じてトランプ氏との信頼関係から確かにしなければならない。そして韓米同盟を代表する交渉責任者になり、北朝鮮を完全な非核化の道に導かなければならない。