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守備の要・金英権、恩師リッピ監督の中国を封じ込めるか

守備の要・金英権、恩師リッピ監督の中国を封じ込めるか

Posted January. 16, 2019 09:23,   

Updated January. 16, 2019 09:23

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「彼はミスをしない選手だ。アレックス・ファーガソン元マンチェスター・ユナイテッド監督にも『彼はマンUでもプレーできる選手だ』と紹介したことがある」

2016年から中国代表チームを指揮しているマルチェロ・リッピ監督(71=イタリア)が絶賛したのは、中国人選手でも「カテナチオ」で知られるリッピ氏の母国イタリアの選手でもない。韓国代表DF金英権(キム・ヨングォン=広州恒大)だ。

ワールドカップ(W杯)と欧州チャンピオンズリーグ(CL)などで優勝を経験した名将リッピ監督と金英権とは師弟関係だ。2012年に広州に入団した金英権は、2014年までリッピ監督の指導を受けながら中国スーパーリーグやAFCチャンピオンズリーグで優勝を果たした。リッピ監督は、安定した守備を披露した金英権をとりわけ寵愛したという。金英権の代理人によると、リッピ氏は金英権に「お前のことを息子のように思っている」と話したという。代理人は、「ベスト11を決めるとき、一番先に名前を書く選手が金英権だった」とも話した。金英権は、「イタリアのサッカーは伝統的に守備が強い。イタリア人のリッピ監督から、守備の状況に応じた対応方法など多くのことを学んだ」と語った。

太い絆で結ばれた二人だが、今は師弟の絆を忘れなければならない。韓国は16日の午後10時30分、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで中国とアジア杯のグループリーグC組第3戦を行う。両チームは、1位になれば準々決勝でD組1位が有力視される強豪イランを避けることができるため、激しい試合になりそうだ。15日現在、韓国(2位)と中国は勝ち点で並んだが、得失点差(4-2)で中国が上回り暫定首位に立っている。

中国はグループリーグ第2戦フィリピン戦で武磊(ウーレイ=2得点)や于大宝(ユ・ターパオ=1得点)ら攻撃陣が本領を発揮し3-0で勝利した。リッピ監督は、「選手たちに『私たちは、アジアのどの国も倒せる』と言い聞かせて自信を持つようにしている」と話した。韓国の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは53位で中国は76位だ。客観的な戦力では中国に勝っているが、勢いに乗っている中国に先制される場合、密集した守備に苦しみ、挽回ゴールを決め難くなる可能性がある。金英権を中心にした守備陣が相手攻撃を徹底的に封じ込めなければならない理由だ。

アジア杯で金英権は守備陣のリーダー役に充実している。サッカーデーター解析企業のビジュアルスポーツによると、金英権は第2戦キルギスタン戦でパスカット(5回=韓国DFでは1位)、インターセプト(5回=2位)など守備の全部門で目立った活躍をした。金英権は、「アジア杯は異変が多い大会だ。己惚れないで試合に臨まなければならない」と話した。

中国には対戦成績で18勝3分け2敗と圧倒している韓国だが、リッピ監督就任後に行われた直近の2試合では1分け1敗を記録している。金英権は、直近の2試合に負傷で欠場したため、リッピ監督率いる中国との試合は、今回が初めてとなる。代表チームの関係者によると、中国選手たちの特徴などに詳しい金英権はじめ守備陣は監督とのミーティング以外の時間にも選手同士で守備位置や動きなどについて議論している。4年前の豪州大会で準優勝に止まる苦い記憶をかみしめている金英権は、今大会では是が非でも頂上に立つと意気込んでいる。金英権は「孫興民(トッテナム・ホットスパー)など主力選手が4年前より成長した。今回は優勝できる自信がある」と話した。


鄭允喆 trigger@donga.com