Go to contents

「米の安全が最優先」と言ったポンペオ国務長官 、北朝鮮の完全非核化の目標が揺らいではならない

「米の安全が最優先」と言ったポンペオ国務長官 、北朝鮮の完全非核化の目標が揺らいではならない

Posted January. 14, 2019 08:39,   

Updated January. 14, 2019 08:39

한국어

ポンペオ米国務長官が11日、米朝非核化交渉と関連して、「私たちは、米国民への危険をどうすれば減らすことができるかについて対話している。最終的な目標は米国民の安全だ」と話した。そして、「このように北朝鮮の脅威を減らし、完全かつ最終的な非核化に到達しなければならない」と付け加えた。

 

ポンペオ氏の発言は、米朝交渉の焦点が北朝鮮の完全な非核化から米本土に対する脅威の除去、すなわち大陸間弾道ミサイル(ICBM)廃棄に優先順位が移るのではないかという解釈を生む。米国民の安全確保という顕著な成果に向けて、これまで主張してきた北朝鮮の核リスト申告を後に回し、ICBM廃棄でまず合意できるということだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も新年記者会見で、核申告の前に「ICBMやIRBM(中距離弾道ミサイル)の廃棄」がなされる可能性があると語った。

 

むろん、米国民の安全を目標に掲げたことが、核の完全廃棄という最終目標を取り下げるという意味ではないだろう。しかし問題は、核廃棄までは遠く険しい過程であり、その過程で米国が本土に対する長距離ミサイルの脅威だけを取り除く線で立ち止まったり交渉から抜ける可能性がなくはないという点だ。

 

韓国政府も、北朝鮮の対話復帰を誘導するために努力している。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は11日、「現金が流入しない方式で開城(ケソン)工業団地問題を解決する方法があるか研究しなければならない」と述べた。「バルクキャッシュ(大量の現金)」の流入禁止という国連の制裁を迂回するために、コメのような現物で支給する方法を探し、制裁免除措置を勝ち取るという構想だ。

 

2回目の米朝首脳会談の開催が迫っているという信号が感知される。康氏は、「電撃発表の可能性も排除しない」と述べた。停滞した対話の再開は歓迎する。しかし、北朝鮮の非核化という本質が揺らいではならない。北朝鮮は非核化履行について一言も語っていないのに、韓米が補償策や調整を議論する場合、北朝鮮に誤ったメッセージを送るだけだ。成果に汲々としたシンガポールの失敗を繰り返してはならない。