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金正恩氏に配慮か…口を閉ざす米

Posted January. 07, 2019 07:24,   

Updated January. 07, 2019 07:24

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昨年11月に行方不明になった北朝鮮のチョ・ソンギル駐イタリア代理大使の米国亡命申請説について、米政府は口を固く閉ざしている。チョ氏の身辺の安全に関わる問題であるうえ、2回目の米朝首脳会談を推進しようという微妙な時期という理由から慎重に対応するムードだ。

国務省は5日、東亜(トンア)日報・チャンネルAの亡命申請関連の質問に、「(米政府機関の一部閉鎖などで)現在、メディア対応が制限的な状況」と原則的な回答をした。米中央情報局(CIA)も、メディアの質問に「亡命する人々の要請を扱う国務省に問い合わせてほしいと言うこと以外に伝える内容はない」とだけ述べた。外交安保分野の関係者たちもこの懸案には皆口を閉ざしている。

一方、米メディアは、チョ氏の行方に大きな関心を示した。

AP通信は、「北朝鮮のエリート高官の亡命が、ソウル、ワシントンとの外交的対話を推進している金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長としては大いに困惑することだろう」と分析した。米紙ワシントン・ポストも、「この1年間、前例のない外交的接触を図り、国際的に合法的な首脳の地位を確保しようとしていた正恩氏に屈辱的なダメージを与えるだろう」と指摘した。さらに、黄長燁(ファン・ジャンヨプ)元労働党書記、張承吉(チャン・スンギル)元駐エジプト大使、太永浩(テ・ヨンホ)元駐英公使ら元外交官たちの亡命ケースを紹介した。

推測だけ飛び交うチョ氏の米国亡命は、実現するとしても極秘裏になされ、その後も確認できないだろうと専門家たちは見ている。米外交問題評議会(CFR)のスコット・スナイダー上級研究員は、「張承吉氏が米国に亡命して約20年になるが、メディアで報道されないように、北朝鮮高官の亡命は徹底したセキュリティが維持される」と話した。


ワシントン=イ・ジョンウン特派員 lightee@donga.com