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フランシスコ法王「貪欲を捨てて素朴な生活の価値の省察を」

フランシスコ法王「貪欲を捨てて素朴な生活の価値の省察を」

Posted December. 26, 2018 07:37,   

Updated December. 26, 2018 07:37

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フランシスコ法王(82)がクリスマスイブのミサで、現代の絶え間ない消費主義を批判し、素朴な生活の意味について省察することを促した。

AP通信と英紙ガーディアンなどによると、法王は24日(現地時間)、バチカンのサンピエトロ大聖堂で執り行ったミサで、「飽くことのない貪欲」について強く批判し、愛と慈善、素朴の価値を振り返ることを、13億人のカトリック信者に訴えた。

法王は同日の説教で、馬小屋で生まれたイエスの人生に言及しながら、「馬小屋の前に立って、私たちは生活の糧は物質的な富でなく愛、貪欲ではなく慈善、誇示ではなく素朴であることを悟る」と述べた。続いて、「人類のすべての歴史は、今日に至るまで満足できない欲によって綴られた。一部が贅沢な晩餐を楽しむとき、あまりにも多く人たちは生存に必要な糧すらない状態で暮らしている」とし、「自分の人生のために、このようなすべての物質的なものと複雑な生き方が本当に必要なのか。これらの不要な、余剰のないより素朴な生活をすることはできないだろうか」と反問した。

2013年に南米出身としては初めて法王になったフランシスコ法王は、在任の5年間、全世界の貧困と政治的抑圧、難民などに関心を払ってきたという評価を受けている。法王は、ローマ地域のホームレスたちのために理髪店、シャワー施設、医療施設などをサンピエトロ広場の周辺に設けるように指示するなど、貧困層のための政策を繰り広げてきたと、APは伝えた。

約1万人のカトリック信徒が参加したクリスマスイブのミサは、バチカンとローマの主要観光地の警備が強化された中で行われた。イタリアの警察が先週、サンピエトロ大聖堂をはじめ、イタリアの聖堂を爆破すると脅したソマリア人を逮捕したことが分かった。警察は、このソマリア人をイスラム過激主義武装組織「イスラム国」(IS)の組織員ではないかと疑っている。

法王は特に、今年のクリスマスを迎えて、自ら信頼を寄せている法王庁国務院長のピエトロ・ファロルリン枢機卿をイラクに派遣して注目を集めた。イラクをはじめとする中東諸国で、宗教的少数に属するカトリック信者たちは、ISをはじめとするテロのターゲットになってきた。バチカンは、ファロルリン枢機卿が24日、バグダッドでイラクのアデル・アブドゥルマハディ首相と、イラク北部のアルビルではクルド指導者たちとそれぞれ会い、モスル一帯でミサも執り行うと明らかにした。APは、バチカンはこれらの中東地域で歴史的に長い間、キリスト教徒の脱出事態が起きたことについて、ここ数年懸念を示しており、彼らが安全に戻ることができる環境を用意するよう、外交的努力を傾けてきたと伝えた。


丘佳仁 comedy9@donga.com