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100年前の侵略国と被害国が「平和の合奏」

100年前の侵略国と被害国が「平和の合奏」

Posted November. 06, 2018 07:24,   

Updated November. 06, 2018 07:24

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フランスのマクロン大統領とドイツのシュタインマイアー大統領は4日(現地時間)夕方、ドイツとの国境地域にあるフランスのストラスブール大聖堂で行われた平和コンサートに参加した。フランスのオーケストラとドイツのヴァオリニストの合奏で、ドイツの作曲家ベートーベンとフランスの作曲家ドビュッシーの音楽が奏でられた。

100年前の侵略国であるドイツと被害国のフランスが共同開催する平和コンサートを皮切りに11日のパリ凱旋門の式典までの1週間、フランスで第1次世界大戦終結100周年の記念行事が続く。ハイライトである11日の凱旋門の式典には、米国、ロシア、ドイツなど世界60ヵ国の指導者が参加し、無名戦士の墓の参拝を通じて戦争の痛みと平和の大切さを喚起する。特に、中距離核戦力(INF)全廃条約の一方的破棄を宣言したトランプ米大統領は式典への出席を機にロシアのプーチン大統領と会って、核兵器の削減と核ミサイル制限に関する協議を行う。

1914年にドイツとオーストリアの攻撃で始まり4年間続いた第1次世界大戦は、フランス軍140万人、ドイツ軍200万人を含む約900万人の死者を出した人類の災禍だった。第1次世界大戦は1918年11月11日に終結したが、100年経った今、世界は再び閉鎖的な民族主義と極右ポピュリズムの熱風の中、葛藤の溝が深まっている。

主催国のフランスのマクロン大統領は1日、メディアとのインタビューで、「今の時代は、第1次世界大戦と第2次世界大戦の間の1930年代の恐怖の時代と似た様相を呈している」とし、「民族主義がハンセン病のように広がる中、欧州は分裂し、外部の力がこれを煽っている」と強調した。実際、オーストリアやイタリアなど欧州国家で閉鎖的な民族主義を前面に出す極右ポピュリズム政党が勢力を伸ばしている。


董正民 ditto@donga.com