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泥酔のBMWに轢かれた「検事の夢」

Posted October. 04, 2018 08:53,   

Updated October. 04, 2018 08:53

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「軍隊を除隊したら絶対にパーティーをしようと話し合っていた。次の休暇の時はクッパでも一緒に食べようと思っていたのに…」

釜山海雲台区尾浦(プサン・ヘウンデグ・ミポ)五叉路でBMWの泥酔したドライバーの車に轢かれて生死の境をさまよっているユン・チャンホ氏(22)の友人であるイ・ソヨン氏(22・女)は震える声で語った。

ユン氏が不慮の事故に遭ったのは、先月25日午前2時25分頃。軍服務中に休暇を取って故郷の釜山を訪れたユン氏は、友人に会ってファーストフード店でハンバーガーを食べてから帰宅するところだった。その時、パク某氏(26)が乗っていたBMWの乗用車が、ふらつきながら速度を上げて尾浦五叉路に進入した。パク氏の車は回転区間で中心を失った状態で歩道に突っ込み、ユン氏を跳ねた。当時、パク氏の血中アルコール濃度は0.134%で、免許取り消しに当たる数値だった。さらに、事故地点は、すぐ隣の3メートルの下に駐車場がある構造だった。衝突の衝撃で、ユン氏は15メートルほど飛んで駐車場に落ちた。ユン氏は、脳に深刻なダメージを受け、脳死判定を受ける可能性が高い状態だ。軽傷を負って入院した運転者のパク氏は、まだ警察の取調べを受けていない。

ユン氏は検事を夢見る名門大学の在学生だった。「短い人生だが、正義の国を作ることに一助できるなら、どれだけいいことだろうか」と目を輝かせていた青年だったという。4ヶ月ほど残っている除隊を心待ちにしていた平凡な青年でもあった。イ氏は東亜(トンア)日報との通話インタビューで、「チャンホが除隊したら、ソウルに部屋を借りてパーティーをすることになっていました。友人たちがみんなで旅行に行こうと約束していたのに…」と言葉を詰まらせた。

イ氏と友人たちは2日、「飲酒運転の加害者を厳罰に処してほしい」と大統領府に請願を掲載した。一日で7万人の署名が集まった。昨年、飲酒運転の交通事故で死亡した人は439人。飲酒運転が3回以上摘発された割合は、取り締まり件数全体の19.1%で、年々上昇傾向にある。

イ氏は、「飲酒運転は、道路上の殺人行為なのに、執行猶予の判決が多い」とし、「加害者を厳罰する飲酒運転特別法を作って、チャンホが『公正な社会』に貢献した者として記憶に残ってもらいたい」と語った。


崔智善 aurinko@donga.com