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ソウルの秋、演劇とダンスで染まる

Posted October. 02, 2018 08:42,   

Updated October. 02, 2018 08:42

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深まる秋を迎えて、ダンス、演劇ファンの感性を満たしてくれる複数の名作が一気に舞台に上がる。韓国国内最大規模の国際公演フェスティバルである第18回ソウル国際公演芸術祭(SPAF)が、7日から来月4日までソウルアルコ芸術劇場と大学路(テハクロ)芸術劇場などで開かれる。今年のフェスティバルのテーマは「振り返りと展望」。国内だけでなくリトアニア、ベルギー、セルビア、フランスなど8カ国の革新的な演劇や舞踊、計22本を用意した。

●振り返りを通じて直視した現在

今年、舞台に上がる演劇作品は古典から近現代史に至るまでの事件を取り上げ、歴史の痛みと時代の不条理を眺望する。イ・ビョンフン演劇プログラムディレクターは、「混乱の時代を振り返り、過去と未来の兆しを示す作品だ」と説明した。

開幕作は、150年の伝統を持つセルビア国立劇場の「ドリナ川の橋」だ。バルカン半島の悲劇の歴史を描いた作品で、ノーベル文学賞を受賞したイヴォ・アンドリッチの小説が原作。演出家コカン・ムラデノビッチは、鮮やかなライブ音楽と簡潔な舞台、文化的象徴を活用した演出で、人類悲劇の歴史を浮き彫りにする。

古典の現代的解釈を通じてリトアニアを越えて、欧州を代表する演出家として定着したオスカーラス・コルシュノバスの「かもめ」も注目に値する。チェーホフの代表戯曲「かもめ」を豪華なステージデザインや劇的な感情を排除したまま、俳優たちの演技と知的な再解釈を前面に出して実験的に解釈して期待を集めている。

このほか、欧州を襲った民族主義の問題を扱ったベルギーの政治風刺劇「トリステス、悲しみの島」、1930年代に釜山(プサン)で起きた惨殺事件をモチーフにした韓国劇団「ハタンセ」の閉幕作「その時、ビョン・ホンレ」など、欲望と貪欲に縛られた近現代の暗い裏面を振り返る問題作が観客を待つ。

●未来に広がるダンス

ダンスの分野では、先端技術との出会いを通じて公演芸能の未来を推し量る作品をみることができる。ミニマルな音楽に先端メディア技術を組み合わせて、現実と仮想世界が疎通する舞台を具現したフランスのダンス「ピクセル」が代表的だ。3次元舞台の上に才気煥発として変化にとんだシーンが繰り広げられる。

先端メディアアートと結合したB-BOYダンス「ビーボーイフィクションコードネーム815」も、ダンス公演のスペクトルを広げた作品だ。ストリートダンスの限界を克服するために、ホログラム、レーザー、3Dメディアなどの先端デジタルアートをダンスと結合させた。来年、フランス公演が確定した振付師安恩美(アン・ウンミ)の「ブック。ハン。ダンス」も目を引く。長い間、漠然とした疑問やタブーの対象とされてきた北朝鮮舞踊を独創的に解釈した。

今年は国内作品の海外進出を支援する第14回ソウルアートマーケット(PAMS)が、SPAFと1つのイベントに統合されて、フェスティバルの規模が大きくなった。フェミニズム演劇「アダムスミス」と両班たちが踊った踊りを現代的に再解釈した「ヤンバンチュム」、スウェーデンのハイテクミュージカル「アイ・アム・サムボディ」など、国内外の公募を通じて選んだ21本の作品がソウル南山(ナムサン)の国楽堂などで披露される。ソウル国際公演芸術祭ホームページ(http://spaf.or.kr)を参照。お問い合わせは02-2098-2983まで。


パク・ソンヒ記者 teller@donga.com