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ソウル市の「4大門内の車ダイエット」、エンジンはかけたが…

ソウル市の「4大門内の車ダイエット」、エンジンはかけたが…

Posted September. 13, 2018 08:51,   

Updated September. 13, 2018 08:51

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ソウル市は、2019年の実施をメドに、4大門内での都心の車両通行の抑制を進めている。「漢陽(ハンヤン)都城のグリーン交通振興地域」である。2030年までに乗用車の交通量を今より30%削減し、公共交通機関や自転車などの「グリーン交通」の利用スペースを2倍に増やす計画だ。

先月、ソウル市はグリーン交通振興地域特別総合対策を最終確定した。昨年3月に国土交通部が韓国国内初のグリーン交通振興地域に指定してから約1年半ぶりのことだ。ソウル市は、自家用車を利用した都心への進入を防ぎ、これ公共交通機関に吸収させる計画だ。このため、4大門内の車道の幅を一般道路は最大で往復4車線に、中央バス専用車線のある道路は最大で往復6車線に規制する計画だ。車道を減らして残った空間は歩道と自転車用道路として活用する。

2019年から、世宗路(セジョンロ)、乙支路(ウルジロ)、退渓路(テゲロ)などの主要幹線道路に歩行空間を拡充する。たとえば、東大門(トンデムン)デザインプラザ(DDP)周辺は車線を減らし、交通島を無くしたスペースを全て歩行者や自転車に明け渡す方針だ。自転車利用の活性化のために、今年、鍾路(チョンノ)〜清渓川(チョンゲチョン)〜漢江(ハンガン)へと続く自転車道路網の構築も完了する方針だ。リアルタイムでの車両進入・出入管理システムと有害車両の都心進入の食い止めも来年から実施する。

しかし、ソウルは東京とは違って、公共交通機関を利用した長距離移動が不便で、車を利用した移動の需要を画期的に削減できる代案が不足しているという指摘だ。

ソウル光化門(クァンファムン)から江南(カンナム)駅までの約11キロを移動するためには、渋滞がなくても公共交通機関(バス・地下鉄で約50分)が乗用車(約30分)よりはるかに遅い。一方、東京は同様の距離である丸の内都心から東京都庁のある新宿までは、公共交通機関(広域鉄道で約15分)が乗用車(約30分)よりはるかに有利である。このような問題を解決するための新盆唐(プンダン)線の延長、首都圏広域急行鉄道(GTX)の新設などの事業は、中央政府とソウル市との意見の食い違いにより、遅々として進まない。

このほか、世宗路の歩行空間の拡充事業は、光化門広場の再構造化、世宗路の地下都市、GTXなどが別々に行われて、むしろ歩行不便を加重させるという懸念が大きい。自転車の活性化は、丘陵地の多いソウルで有効性があるだろうかという反論が少なくない。


徐亨錫 skytree08@donga.com