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「私たちが直面する未来は…」 ユヴァル・ハラリの「人類3部作」

「私たちが直面する未来は…」 ユヴァル・ハラリの「人類3部作」

Posted September. 08, 2018 07:46,   

Updated September. 08, 2018 07:46

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歴史学者ユヴァル・ハラリ「人類3部作」が完成した。「サピエンス」「ホモデウス」が人類の過去と未来を展望したなら、この本は、科学技術、政治、宗教、教育など人間が直面している現在の危機を21のテーマに分けて診断する。

民族国家レベルの対応では、世界的懸案の解決が難しくなった。太平洋のとある島国が温室効果ガスを排出しないと決定しても、他の国の呼応がなければ海に沈むだろう。米政府が遺伝子工学を禁止しても、中国の科学者たちの研究まで防ぐことはできない。

米国のトランプ政権やブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)など、世界各地で権威主義、自国民優先勢力が猛威を振るっている。これまで人類に平和と繁栄をもたらした自由主義の危機といえる。情報技術と生命技術の進歩は、人間の自由意志は生化学的メカニズムの結果だという認識すら植え付けている。

情報と力を分散して効率を高めた民主主義のシステムも、人工知能(AI)の商用化で危機に直面するかもしれない。AIは情報量に関係なく、情報が集中するほど効率的に動作し、独裁国家に悪用される可能性がある。果たして人類に希望はあるのだろうか。


申圭鎭 newjin@donga.com