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特使団、「核申告と終戦宣言」の一括妥結で米朝の突破口を開くことを願う

特使団、「核申告と終戦宣言」の一括妥結で米朝の突破口を開くことを願う

Posted September. 05, 2018 09:23,   

Updated September. 05, 2018 09:23

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対北朝鮮特別使節団が今日、北朝鮮を訪問する。文大統領は昨日、外交安保閣僚会議を開き、特使団が訪朝で成果を出すよう要請し、トランプ大統領とも電話会議を行って米朝間の仲介役を誓った。鄭義溶(チョン・ウィヨン)首席特使は、「韓半島の平和は完全な非核化と一緒に進むべきことを肝に銘じ、国民の期待に反しないよう最善を尽くしたい」と述べた。しかし、北朝鮮のメディアは米国に向けて、「南北間にかろうじてできた小道さえ食い止めようとしている」と非難し、韓国側には「誰かの顔色を窺ってはならない」として「民族共助」を打ち出した。

今回特使団の主要な目的は明らかだ。立ち止まった米朝非核化交渉を復元するための突破口を設けることだ。特使団は文大統領の親書とトランプ大統領のメッセージを金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長に伝え、それなりの仲裁案を提示して、北朝鮮側の前向きな回答を得なければならない。続いて北朝鮮側との協議の結果を米国に伝え、対策も導き出さなければならない。

米朝はこれまで、非核化と安全保障という相互の要求事項を巡って合意点を見つけられなかった。米国は廃棄する核兵器と物質、施設の届出を先決条件として掲げ、北朝鮮は自分たちの安全保障案が盛り込まれた6・25終戦宣言を優先すべきだと主張してきた。同じ英語表現(declaration)の申告と宣言を巡って何が先かという先後の議論はもとより、そこに盛り込まれる詳細内部についても簡単に合意点を見つけるのは難しい状況だ。

今回の特使団の任務は、6ヶ月前に訪朝して、韓半島情勢を対話局面に導いた時とは比較できないほど難しい。最初の出会いをつなげる斡旋者と、ねじれた関係を再度つなぐ仲裁者の役割と責任は大きく違う。仲裁者がいずれかの片方から疑われると、その関係はさらに悪化するしかない。ところが、鄭首席特使は「必要であれば、南北関係の発展を通じて非核化交渉を牽引していくべきだ」と主張した。その根底に、南北関係のスピードの出しすぎにも拘わらず、韓米関係に異常はないだろうという危険な楽観が隠れているのではないか疑問だ。