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ポンペオ氏の訪朝キャンセル、文大統領も北朝鮮の変化を説得すべきだ

ポンペオ氏の訪朝キャンセル、文大統領も北朝鮮の変化を説得すべきだ

Posted August. 27, 2018 08:28,   

Updated August. 27, 2018 08:28

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トランプ米大統領が、今週初めに予定されていたマイク・ポンペオ米国務長官の4度目の訪朝を、24日急きょキャンセルさせた。訪朝計画発表の翌日に、それもホワイトハウスで訪朝計画の報告を受けていたその場で、ツイッターで訪朝取消しを発表したトランプ大統領の決定は、極めて即興的なものと受け止められる。しかし、トランプ大統領が、「韓半島の非核化を巡って十分な進展が行われていないと感じているから」と説明したように、今回の決定はひたすら突っ張っている北朝鮮に対する強い警告であり、圧迫ある。

今年6月12日の米朝首脳会談以降、トランプ大統領が北朝鮮との非核化を巡る交渉が思うように進んでいないことを公然と認めたのは初めてだ。トランプ大統領は中国を狙っても、非核化プロセスを支援していないと批判し、「ポンペオは中国との貿易問題が解決された後、近い将来に北朝鮮に行くことを期待している」と述べた。9月に予告された習近平主席の訪朝を視野に、中朝双方の態度に変化がなければ北朝鮮との接触に応じないと警告したものだ。その一方で、「金正恩(キム・ジョンウン)委員長に温かい安否と尊敬の挨拶を送る。近いうちに彼に会えることを期待する」としたのは、金正恩氏が非核化の膠着局面をひも解く決断を下すことを促したものだ。

このようにトランプ大統領のメッセージは明瞭だが、文在寅(ムン・ジェイン)政府の対北朝鮮政策に及ぼす影響は複雑で微妙だ。今回の決定は、韓国の文在寅政府が終戦宣言イベントに力を入れて、南北連絡事務所の開設を押し通したことで米国との対立が起きようといていたところに出てきた。来月の平壌(ピョンヤン)南北首脳会談の前まで、米朝の断絶状態が続くことになれば、文大統領の身動きの幅が狭くなるかもしれない。シンガポールでの首脳会談を控えた5月24日も、トランプ大統領が首脳会談の取り消しを発表して覆したことがあるが、今回は状況が違う。当時は、北朝鮮の過激な言葉遣いや態度が問題だったが、今度は実質的な非核化措置の内容をめぐる対立だ。当時の緊急南北首脳会談のように、韓国が架け橋を自任する状況でもない。

文大統領に今必要な役割は、単なる仲介ではなく、金正恩が非核化の軌道に乗るように説得して圧迫することだ。北朝鮮が核兵器・物質・施設の現況と非核化のロードマップを提出してこそ、それを基に終戦宣言など、体制保障の最初のステップに進むことができることを気づかせなければならない。それこそ脱線の兆しを見せている米朝の和解列車を最短時間内に再び軌道に乗せられる道だ。韓国政府が一方的に南北関係の改善に拍車をかけるのは、砂の上に塔を積むことであり、韓米共助さえ崩す危険性がある。