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中朝・南北・米朝、連鎖首脳外交、非核化がなければ「危険な空回り」

中朝・南北・米朝、連鎖首脳外交、非核化がなければ「危険な空回り」

Posted August. 22, 2018 09:54,   

Updated August. 22, 2018 09:54

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トランプ米大統領が20日、ロイター通信とのインタビューで、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との2度目の首脳会談について、「その可能性は高い」と述べた。詳細については発言を控えたため、具体化されてはいないようだが、今月初めに正恩氏の書信を公開し、「すぐに会えることを望む」と述べた時よりも進展した発言だ。近く予定されているポンペオ国務長官の4度目の訪朝が膠着状態にある非核化協議の転機となるか注目される。

6月12日の米朝首脳会談後、トランプ氏は一貫した態度を見せている。トランプ氏は今回のインタビューでも、「私は彼が好きで、彼も私が好きだ」とし、「北朝鮮が具体的な非核化措置をしたことがあるか」という質問にも、「措置を取ったと信じている」と述べた。核実験場閉鎖のような措置は実質的な非核化とは関係がないという一般的な評価に反する発言だ。米朝首脳会談が11月の中間選挙を控えたトランプ氏の選挙用のイベントになる可能性も排除できないと懸念されているのはこのためだ。

北朝鮮は、このような米国の国内政治日程を十分利用している。先月、3度目の訪朝をしたポンペオ氏が帰国する際、「強盗的な非核化要求だけした」と非難した北朝鮮は、今や遠慮なく韓国戦争の終戦宣言と制裁緩和を求めている。最近では、正恩氏まで出て「強盗的な制裁封鎖」云々し、米国と国連に対する不満を表出した。さらに、米朝間の「独特の方式」、すなわち首脳会談を通じたトップダウン方式の解決法を求めている。

さらに正恩氏は、「9月の平壌(ピョンヤン)」を華やかな外交舞台の中心にする考えだ。来月9日の政権樹立記念日に合わせて中国の習近平国家主席が訪朝するとみられているうえ、まもなく文在寅(ムン・ジェイン)大統領との南北首脳会談も行われる可能性が高い。さらに、米朝首脳会談まで実現するなら、韓半島首脳外交の第2ラウンドの中心に正恩氏がいることになる。特に、中国と韓国を先に動かせて制裁緩和のムードづくりをすれば、米国もどうすることもできないと計算したかもしれない。

 

しかし、ポンペオ氏の訪朝で、正恩氏が核廃棄リストと予定表を提示しない限り、突破口を見出すことはできず、米朝首脳会談も約束できない。そうなると、中朝、南北首脳会談も意味がない。開かれるとしても空回りせざるを得ず、ややもすると北朝鮮の策略に利用される危険がある。今、周辺各国がしなければならないことは、北朝鮮に完全な非核化の意思を繰り返し問うことだ。