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三星電子、「フォルダブルフォンの世界初タイトルは奪われたくない」

三星電子、「フォルダブルフォンの世界初タイトルは奪われたくない」

Posted August. 14, 2018 08:35,   

Updated August. 14, 2018 08:35

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「『世界初のフォルダブルスマートフォン』というタイトルは逃したくない」

三星(サムスン)電子の高東眞(コ・ドンジン)IM事業部門長(社長・写真)は10日(現地時間)、米ニューヨークで記者たちと会って、折りたたむことのできるスマートフォンであるフォルダブルフォンを世界で初めて出したいという強い意志を示した。高社長は、「世界初というタイトルだけにこだわっているのではなく、消費者に意味のある技術革新、消費者が受け入れられる革新にも集中している」とし、「最終発売のための最後の山場を越えた」と耳打ちした。

フォルダブルフォンは、三星電子をはじめ、アップル、ファーウェイ、シャオミ、LG電子などのグローバルメーカーが我先に開発に乗り出している。このうちファーウェイは「今年11月の発売」を目標に宣戦布告したことがある。高社長は具体的な日付は公開しなかったが、世界初を狙うだけに「ファーウェイの11月」より早くなる可能性もある。高社長は「フォルダブルスマートフォンだけが提供する価値があるので、一度の発売で終わるのではなく継続的に進めていきたい」と述べた。現在上半期に発売するフラッグシップスマートフォンであるギャラクシーSシリーズと下半期に発売するギャラクシーノートシリーズはそのまま維持し、フォルダブルスマートフォンは別途発売するという意味だ。

高社長は同日、グローバルスマートフォン市場での競争力を維持するための戦略も明らかにした。インド、中南米、東南アジアなどの新興市場でトップにつくため、中価格帯のラインナップを強化する計画だ。高社長は、「これまではフラッグシップの製品にエネルギーの60~70%をつぎ込んできたが、新興市場でフラッグシップの販売が占める割合は極めて小さい」とし、「新技術をフラッグシップに先に導入してから中低価格に広げるのではなく、中低価格帯の製品に新技術を先に適用する方向に戦略を見直した」と明らかにした。実際に三星電子は、中低価格型の販売好調により、今年第2四半期(4~6月)はインドのスマートフォン市場でシェア首位を奪還した。昨年第4四半期にシャオミにシェアトップの座を奪われてから2期ぶりのことだ。

フラッグシップのラインナップでは、現在のギャラクシーSシリーズとノートシリーズの体制を維持しながら、忠実な顧客の好みに合わせた製品を出す計画だ。特にギャラクシーノートは、再購買率が60%を超えるほどロイヤリティが高く、売上よりノートのファンが望む声を十分に盛り込んだ製品を出すという意志だ。高社長は、「ノート発売後の3年間は大画面のためにノートが好きな客が多く、この3~4年はSペン自体が好きな客のほうが多い」とし、「特にテッキー(Techy)なユーザーや芸術分野の従事者、業務生産性を追求する人々の支持と忠誠度が高い」と説明した。「Sペンは三星電子ならではの固有領域であるため、継続的に進化させていきたい」という抱負だ。

人工知能(AI)、第5世代(5G)、モノのインターネット(IoT)などの新技術分野を巡る青写真も明らかにした。AIの場合、三星電子のAIプラットフォーム「ニュービックスビー」を開放して、三星電子の製品だけでなく、他社の製品までもがすべて繋がることで、切れることなくAIサービスを提供することが目標だ。高社長は「2020年までにすべての三星電子の家電や電子機器がニュービックスビーによってつながり、第3のメーカーとサービス提供者らも、ニュービックスビーの生態系に入らせたい」と語った。5Gスマートフォンについては、「モバイル企業と協業して、来年3月をめどに5Gスマートフォンの初商用化を準備している。ただ5Gの最初の端末は、ギャラクシーS10ではなく、別のモデルになるだろう」と語った。


金哉希 jetti@donga.com