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西日本を襲った集中豪雨、被害が拡大

Posted July. 10, 2018 10:13,   

Updated July. 10, 2018 10:13

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西日本を襲った集中豪雨による被害が拡大している。豪雨が広範囲に集中的に降ったため、直接的な洪水被害だけでなく、地盤が緩んで土砂崩れや家屋、道路、橋の崩壊なども相次いだ。日本政府は、被災地域の復旧支援のために「激甚災害」指定の検討に入り、安倍晋三首相は欧州・中東歴訪を取り止めた。

NHKの統計によると、今回の豪雨で9日午後4時現在112人が死亡し、78人が行方不明になった。人命被害は広島、岡山、愛媛県で最も多かった。救助と捜索活動が続いており、犠牲者の数はさらに増えるものと予想される。

11の県に下された豪雨特別警報は、8日午後にすべて解除された。しかし、気象庁は今回の豪雨で地盤が緩んでいる可能性があると注意を促した。8日、総務省の集計によると、20の避難所で生活する人は3万人を超えた。

日本メディアは、豪雨被害が発生する中、各地で行われた救助活動の緊迫した様子を伝えた。7日未明、近隣の堤防が崩壊し、町の面積の3分の1が浸水した岡山県倉敷市真備町では、4600軒余りが浸水の被害を受けた。一瞬にして増水し、一時1850人が孤立して建物の屋根の上で救助を待った。知人や家族を助けようと、ボートに乗って探しに行く人もいた。

2階のベランダで救助された70代の住民は、「タオルを7時間ずっと振った。阪神大地震を経験したが、今回の豪雨は本当に怖かった」と話した。2階の押し入れで二晩過ごして救助された同じ町の50代の会社員は、「1階までは浸水しても大丈夫だと油断した。まさかこうなるとは思わなかった」と話した。東広島では、土砂崩れの崩壊した家に閉じ込められた一家4人が27時間ぶりに救助された。

愛媛県では7日午前、裏山が住宅を襲い、30代の母親と小学3年生、1年生の2人の娘が犠牲になった。娘たちが通う小学校の校長は、「全校で児童6人、教師5人で、特に1年生の次女は久しぶりの新入生だと校内ではアイドル的存在だった」と悲しんだ。

救助活動では、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)も活躍した。真備町では、「アパートの2階に2人残された」、「お願い。子供たちと家族を助けて」など救助を要請するツイッターが相次ぎ、倉敷市側は「救助を要請したので安全なところで待ってほしい」とコメントし、被災者を勇気づけた。

一方、安倍首相は同日、首相官邸で「非常災害対策本部」会合を開き、「自治体の皆さまが財政上、安心して全力で応急対応、復旧にあたれるようにしっかりと財政措置を講じる」と述べた。これは、復旧にかかる費用を政府が支援する「激甚災害」に指定するという意味だ。また安倍首相は、豪雨被害の対応のために11~18日に予定された欧州と中東歴訪の計画を取り止めたと、日本メディアが伝えた。


徐永娥 sya@donga.com