Go to contents

ピアニストのウィリアム・ヨン「モーツアルトは完璧だから難しいけど人間的な魅力も満載」

ピアニストのウィリアム・ヨン「モーツアルトは完璧だから難しいけど人間的な魅力も満載」

Posted July. 10, 2018 10:14,   

Updated July. 10, 2018 10:14

한국어

「モーツアルトはピアニストに最も愛される曲ですが、また一番大変な曲でもあります。あまりにも完璧な音楽だから楽に演奏なんてできないからです」

6日、ソウル鐘路錦湖アートホールで会ったピアニストのユンホンチョン(ウィリアム・ヨン、36才)はモーツアルト曲を演奏する時の気持ちを多くの歌手が故ユ・ジェハの曲「愛しているから」を歌う時の心境にたとえた。2013年からモーツアルトのピアノ・ソナタ全曲を録音した音盤を毎年発売し、欧州クラシック界に反響を呼んだ彼は、今月と11月(1、8日)に「ユン・ホンチョン、親愛なるモーツアルト」シリーズを錦湖アートホールにて4回に渡る公演を行う。

今回の公演では「一緒に楽しめるモーツアルト・ソナタ」を組み合わせたプログラムを直接構成している。12日の公演ではソナタ10番、11番、17番と幻想曲ハ短調、14番を演奏し、19日はそなた4番、16番、3番、9番、ソナタへ長調を演奏する。ユンはクラシックの旋律の中に息づいているキャラクターを表現したいと語った。

「僕が感じるモーツアルトは人間的な人です。彼が書いたオペラをみると、伯爵に愛されなかった寂しい人、とげとげしい人、残酷な人に至るまで様々な人物のキャラクターが描かれています。このようなキャラクターは彼のピアノソナタにも生きています」

ドイツのレコード会社エームスから発売した彼のモーツアルト、ピアノ・ソナタアルバムはイギリスのクラシック専門雑誌「グラモフォン」の「エディターズ・チョイス(グラモフォンチョイス)」に選ばれ、ルクセンブルクのピチカートからスーパーソニックアワードを受賞している。ドイツミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団との協演など国際舞台で主に活動しており、2011年ドイツのバイエルン州文化省長官から「若手の芸術家賞」を送られた。コンクール入賞歴よりは演奏者として確固たる位置付けがある。

「大型コンクールだと通常200人ほど参加しますが、長所の多い人より短所の少ない人が1位に選ばれやすい傾向があります。しかし、聴衆に受けるのは個性あって魅力的な人物なんですね。振り返って見ると、これまでの歩みが演奏者として成長する上で肥やしになっていたんだなと思います」

柔らかくて静かな声の持ち主である彼は、普段「ハウス・オブ・カード野望の階段」のような米ドラマを見たり、ヨガ、植物など音楽の他にも色々興味を持っている。予想外の趣味には音楽との接点が多く、忍耐、集中力を養えるなど勉強になるという。

「彗星のごとく現れたとか革命的な音楽を披露しているわけではありませんが、音楽に意味づけをして自分なりの表現の仕方で伝えているのではないかと思います。これからも、そういう音楽会を開いていけたらと思います」。全席4万ウォン、問い合わせ02−6303−1977


趙允卿 yunique@donga.com