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ワタリガニ漁場の延坪島沖合、かつてはイシモチ漁の中心海域だった

ワタリガニ漁場の延坪島沖合、かつてはイシモチ漁の中心海域だった

Posted July. 04, 2018 08:48,   

Updated July. 04, 2018 08:48

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韓国の代表的なカニ漁場である延坪島(ヨンピョンド)沖合。毎年春と秋のワタリガニのシーズンになると、良い場所を先取りしようと漁師たちがしのぎを削るところだ。実はここがワタリガニではなく、イシモチ漁の中心海域だったことを知っている人はほとんどいない。1968年以降、イシモチの漁獲が中断されたためだ。

昨年1月から10ヶ月間、延坪島に常駐しながら民俗研究を手がけてきた国立民俗博物館のキム・チャンイル学芸研究士は、「かつてはイシモチが、南シナ海から済州島(チェジュド)、黒山島(フクサンド)、蝟島(ウィド)を経て延坪島にまで上がってきた。1960年代から動力船が登場し、網の素材が綿からナイロンに変わったことで、乱獲が進み、イシモチの数が激減した」と説明した。

延坪島と江華島(カンファド)、仁川(インチョン)市内のさまざまな工業団地を含め、韓国近現代史の多様な姿をとどめている仁川一帯の素肌を分析した仁川民俗調査報告書(写真)が出版された。 「2019年、仁川民俗の年」の元年を控え、国立民俗博物館と仁川市が昨年共同で行った民俗調査を基にした。漁村、農村、工業団地など、住民の生活を記録した民俗誌6冊と仁川地域で活動する専門家6人が執筆したテーマ別調査報告書6冊の計12冊で構成された。

70年ぶりに同じ地域を再調査したケースもある。米イェール大学教授を務めた人類学者、コーネリアス・オスグッド氏(1905~1985)が1947年7月7日から9月1日にかけて民俗調査を行った江華島船頭浦(カンファド・センドゥポ)だ。今回ここに戻って、住民生活の変化を調査した。

民俗博物館は報告書をもとに、来年上半期に「仁川特別展」を開く計画だ。


柳原模 onemore@donga.com