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韓国だけがコロナ拡大ペース、原因不明なのがもっと問題だ

韓国だけがコロナ拡大ペース、原因不明なのがもっと問題だ

Posted August. 16, 2022 09:01,   

Updated August. 16, 2022 09:01

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新型コロナウイルスの感染拡大傾向が続いている。この1週間、国内人口100万人当たりのコロナ感染者は1万6452人だった。これは216ヵ国中1位だ。韓国とほぼ同じ時期に再流行が始まったドイツ、イタリア、フランス、日本は約30日後にピークになり、減少傾向に転じた。一方、韓国では、前週比感染者数が増加する現象が6月末以降約50日間続いている。

問題は、韓国だけ異例にもコロナ再流行が続いている原因がわからないことだ。韓国は高いワクチン接種率と社会的距離の確保で感染拡大を防いできた。しかし、感染力の強いオミクロン株BA.5が優勢種になり、ワクチン接種の効果が落ち、今年4月には社会的距離の確保まで解除された。そのうえ、抑え込んできた国内外旅行の需要が夏休みと休暇シーズンを迎え、感染拡大以前の水準に戻った。専門家たちは、学期のスタートや秋夕(チュソク、陰暦8月15日)の連休など今後の日程を考慮すると、流行「第6波」のピークはまだ来ていないと見ている。感染拡大傾向が長引く可能性があるということだ。

重症者の数も危険水位に向かいつつある。15日の重症者数は521人を記録したが、これは1週間で2倍、1ヵ月で8倍の急増だ。60代以上の死亡者数も、重症者数と同様の推移を見せている。集中治療室の稼動率は45%でまだ余裕はあるが、地域によっては病床を探すのに時間がかかったり、搬送先が見つからなかったりする事態が発生している。このままでは、救急車に乗って搬送先を探し回った第5波時の現象が再燃しかねない。

政府は、感染者が多く発生する所を集中管理する「標的化した精密防疫」を強調している。介護療養型施設や障害者福祉施設など高危険施設での感染流行を遮断し、重症化と致死率を下げるということだが、60代以上の感染者の割合は増えており、すでに穴が生じている。重症者が適時に治療を受けることができるのか、妊婦と小児用専用を含め病床は十分なのか政府は点検しなければならない。精密防疫が現場でしっかり作動してこそ、迷宮の中のコロナ長期拡大に備えることができるだろう。