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秋氏息子問題には沈黙しながら「公正」を37回も叫べば公正社会になるのか

秋氏息子問題には沈黙しながら「公正」を37回も叫べば公正社会になるのか

Posted September. 21, 2020 08:36,   

Updated September. 21, 2020 08:36

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は一昨日、第1回青年の日の記念の辞で、「『公正』についての青年たちの高い要求を切に感じており、必ずこれに応えたい」として、「兵役不正、脱税調査、スポーツ界における暴力根絶にむけた努力をさらに強化していきたい」と述べた。文大統領はさらに、「公正はろうそく革命の精神であり、すべて実現できないことこそあれ、私たちの政府の揺るぎない目標だ」と強調した。

文大統領は記念の辞で、公正価値に敏感な青年たちを意識したように、「公正」という言葉を37回も言及した。特に青年たちが反発していた仁川(インチョン)国際空港公社・セキュリティ要員の正規職転換の議論については、「正規職と非正規職の間の差別解消が、一方では機会の扉を閉めるように考えられていた」として、省察の機にしたいと語った。しかし、最近公正性傷つけの論議を触発した秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官の息子の兵務恩恵疑惑については沈黙した。その代わり、採用と教育、兵役不正を根絶するという原則的な発言だけだった。

昨年全国を真っ二つに割った曺国(チョ・グク)事態に続き、秋長官の息子の恩恵疑惑は国民、特に若者の反感を招いた。軍服務中に休暇が終わっても復帰しないまま電話で休暇を延長し、母親の秋長官の補佐官が代わりに乗り出すなど、平凡な普通の青年としては想像すら難しいことが起こったのに、真実解明を先延ばしながら背を向けてきた検察、秋長官の息子を安重根(アン・ジュングン)義士になぞらえてかばう与党の度を超えた行動に、青年たちは背を向けている。

文大統領の沈黙が長くなり、秋長官の息子疑惑はますます悪化した状況だ。文大統領はこれまで、真相解明に消極的だった検察捜査チームを叱咤し、迅速な捜査を促すべきだった。こうした中、執権勢力は不公正疑惑を遮断する努力を傾けるどころか、秋長官の息子疑惑をめぐり、敵味方を分ける陣営対決に追い込んだ。文在寅政権発足当時のコア支持層だった青年たちが、なぜ背を向けているのか直視すべきだ。

青年基本法の制定と青年政策調整委員会という大げさな機構が発足しても、青年たちの空虚な気持ちを和らげることはできないだろう。公正を叫んだからといって、公正社会が具現されると信じる人もいないだろう。カギは、徹底した真実解明を通じて、政派を離れて誰もが納得できる実効性のある対策をとることだ。与党圏が秋長官の息子疑惑を放置することにより、大韓民国が再び国論分裂の泥沼に陥ることがあってはならない。