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優等生ドイツの感染者が中国を超えた、「欧州の最後の砦」崩壊

優等生ドイツの感染者が中国を超えた、「欧州の最後の砦」崩壊

Posted April. 04, 2020 08:57,   

Updated April. 04, 2020 08:57

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世界の新型コロナウイルスの感染者が100万人を超えた中、これまで模範的な対応が評価されてきたドイツで、感染者と死者の数が大幅に増え、「欧州の最後の砦」まで崩壊したと懸念されている。英国とフランスも感染拡大が加速化している。

ワールドメーターやドイツ保健当局によると、3日のドイツの累計感染者数は8万4794人で前日より5811人増加し、中国(8万1620人)を超えて世界で4番目に感染者が多い国になった。累計死者数も990人に達し、1週間前に0.5%だった致死率が1.2%に上昇した。

ドイツの致死率の上昇は予想された結果という分析が出ている。ドイツのロベルト・コッホ研究所(RKI)の調査の結果、感染拡大初期のドイツの感染者の平均年齢は40代後半で、高齢者の感染者が多いイタリアやスペインなどに比べて15歳以上若かった。序盤の感染者は、2月にイタリアやオーストリア旅行をした若年層が主軸だったことによる。

しかし、ドイツも65歳以上の人口比率が全体の21%にのぼる超高齢社会だ。ドイツ中部都市ヴォルフスブルク内のある療養院で先月30日、高齢者79人の感染が確認され、17人が死亡するなど、主要感染者が高齢層に移動し、コロナ事態を抑制するには他の欧州国のように限界に達したと、現地メディアは伝えた。ドイツ復興金融公庫(KfW)は同日、「今年の4~6月期のドイツの国内総生産(GDP)が前年同期比10~15%減少する」と見通したと、とロイター通信が伝えた。

英国とフランスも状況は似ている。英国の感染者は2日に3万3718人となり、前日より4244人増え、死者も毎日500~600人ずつ増えている。政府への批判が強まると、ハンコック保健相は2日、「今月末までに新型コロナウイルスの検査量を1日10万件に引き上げる」と明らかにしたと、BBCは伝えた。

フランスは同日、累計感染者5万9105人、死者は前日より12%増加した4503人に達した。特に、これまで新型コロナの死亡統計から脱落していた高齢者療養施設(EHPAD)内の高齢者の死者数が少なくとも880人にのぼるという政府の調査結果が2日出され、高齢層の間で「高齢者は放置されて死ねということか」と批判が出ていると、仏紙ル・モンドは伝えた。

一方、イタリアとスペインは累計感染者がそれぞれ11万5242人、11万2065人に達したが、1日の新規感染者の増加傾向は停滞した。

欧州各国で、新型コロナウイルスの防疫のために個人の携帯電話の位置追跡情報を使っており、人権やプライバシー論議も大きくなっている。スペイン政府は同日、携帯電話の位置追跡が可能な「データコビット」というプログラムを通じて、移動制限令の違反を監視する方針だ。イタリアも感染者の行動追跡のためのスマートフォンアプリの開発に向けて専門家74人を集めた。個人情報の保護が厳しいドイツとフランスも、位置情報の追跡が推進されている。


金潤鍾 zozo@donga.com