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安倍首相、五輪「延期」を初言級

Posted March. 24, 2020 08:08,   

Updated March. 24, 2020 08:08

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日本の安倍晋三首相が23日、東京五輪延期の可能性に初めて言及した。決定権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)と開催都市の東京都も延期を検討する方針を示し、東京五輪の延期が現実味を帯びて来た。カナダ、豪州、ニュージーランドは予定通り7月に五輪が開催されれば、選手たちを贈らないと「ボイコット」を宣言している。

安倍首相は23日の参議院予算委員会で、IOCが「東京五輪の延期を含めた検討を始めた」と発表したことに関連し、「IOCの判断は、私が申し上げた『完全な形での実施』と言う方針に沿うもの」だと話した。その上で「完全な形が困難な場合、アスリートを第一に考え、延期の判断も行わざるを得ない」と語った。安倍首相が五輪延期の意向を公式に表明したものと受け止められる。

IOCは22日(現地時間)、声明を発表し「IOCは東京五輪組織委員会と日本当局、東京都と協力して(五輪を)延期するシナリオを含めて踏み込んだ議論を始める」とし、「今後4週間以内には議論を完了する」と明らかにした。これを受け、4月中に延期の是非や時期が決まりそうだ。IOCは「中止は議題でない」とコメントした。

小池百合子東京都知事も23日の記者会見で、「課題は多いが、どのシナリオが可能なのか今後4週間IOCや大会組織委員会と交渉していきたい」とし、「その中でその話(延期)も出てくるのではないか」と語った。

カナダ五輪組織委員会(COC)は22日、「苦悩の決断だが、2020年夏季大会に選手団を派遣しない」と声明を発表した。ニュージーランドと豪州の五輪委員会もそれぞれ声明を発表し、東京五輪を延期しなければ不参加する方針を表明した。

夏季大会は1916年ベルリン大会、1940年東京大会、1944年ロンドン大会が中止された例があるが、いずれも戦争が原因で、感染病で中止された例はない。延期は一度も例がなかった。東京五輪が延期されれば、これまで東京五輪を「復興五輪」と位置付けて全力で取り組んできた安倍首相は政治的打撃を避けられそうにない。


東京=パク・ヒョンジュン特派員、キム・ボムソク特派員 lovesong@donga.com· · bsism@donga.com