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致死率1%台、欧州発・油断の小さな穴に堤防が崩れる

致死率1%台、欧州発・油断の小さな穴に堤防が崩れる

Posted March. 20, 2020 08:16,   

Updated March. 20, 2020 08:16

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大邱(テグ)療養施設の集団感染を含めて、昨日152人の新型コロナウィルスの新規感染者が確認され、1日の新規感染者数が二桁に落ちてから四日ぶりに100人台となった。致死率は1.09%で、患者発生以来初めて1%台を超えた。世界的には、欧州の患者と死亡者数が発祥地である中国を追い越して、欧州発ウイルス流入に赤信号が灯った。

特にソウルの場合、留学生と旅行者を中心に、欧州など海外からの流入患者が急増している。最近1週間に発生した患者のうち、24%が海外からの入国者である。空港検疫では症状がないが、帰宅後一歩遅れて感染判定を受ける事例が相次ぐことも心配だ。

昨日から、全世界からのすべての入国者は、発熱検査と連絡先の確認など、特別検疫手続きを踏んでいる。しかし、コロナウィルスの世界的な広がりを勘案すれば、今からでも入国を制限する必要があるという意見が出ている。現在、韓国発入国を禁止または制限する国は170カ国に上る。事態初期、中国発入国を制限しなかった前例のため、他の国を相手に入国禁止に踏み切るのが難しければ、まず、入国後14日間自己隔離を義務付ける案でも施行しなければならない。

昨日は、ハンガリーの国際大会に行ってきたフェンシングの国家代表選手3人が感染判定を受けたが、このうちの一人は、自己隔離の勧告を無視して、感染確定前に国内旅行に行ってきたことが分かった。防疫当局は、すべての入国者名簿を該当自治体に通知して、地域社会で自己隔離が徹底的に守られるように監視しなければならない。

拡散の勢いが鈍る間に、紀綱が緩む事例も続出している。仁川(インチョン)空港では、症状が疑われる患者をそのまま帰宅させてから感染判定を受ける事例が出た。検疫所側は、隔離施設の不足を理由に上げているが、国内で患者が発生してから二ヶ月が過ぎた時点なので、苦しい言い訳といえる。隔離観察施設の拡充を急ぐ一方、全国の自治体とホットラインを構築して、症状が疑われる患者の輸送方法などについて協議しなければならない。

30人以上の感染患者が発生した京畿道盆唐濟生(キョンギド・プンダンジェセン)病院は、感染者と接触した職員の名簿を防疫当局に提出する際、病院長を含めて144人が漏れていたことが確認され、昨日謝罪文を発表した。70人あまりが集団発症した大邱(テグ)のハンサラン療養病院は、一部の従業員が10日ごろ、疑いの症状を見せたのに措置を取らず、被害を拡大させたことが分かった。医療機関は、多人数利用施設と共に、小規模の集団感染が後を絶たない脆弱施設である。油断する間に開いた小さな穴のために、防疫の堤防が崩れるのである。