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ルノー三星、フランスの副会長が今月末に緊急訪韓

ルノー三星、フランスの副会長が今月末に緊急訪韓

Posted January. 11, 2020 08:43,   

Updated January. 11, 2020 08:43

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ルノー三星(サムスン)自動車の労使対立が深刻化する中、フランス・ルノーグループのナンバー2であるホセビセンテ・ロス・モソス製造統括副会長(写真)が今月末に訪韓して、釜山(プサン)工場を訪問後、釜山市の高位関係者らと面談を行う。労組の「ゲリラ式ストライキ」に使用者側が職場閉鎖で対抗している状況で、モソス副会長が警告性メッセージを送るかに注目が集まっている。

10日、ルノー三星と釜山市などによると、モソス副会長は旧正月連休直後の今月末に訪韓して、ルノー三星自の釜山江西区(カンソグ)の本社と工場、ソウル江南区(カンナムグ)の事務所などを訪れる。モソス副会長が訪韓するのは、昨年2月にルノー三星労組が過去最長のストライキを続けた当時以来初めてだ。11ヶ月ぶりにモソス副会長が再び釜山を訪れるのは、ルノー三星の状況が当時ほど深刻で、警告性メッセージを送るためだという分析が支配的だ。

昨年、モソス副会長は、当時労組に向かって、「釜山工場の1時間の生産コストはルノーグループの工場の中で最高レベルで、生産コストがさらに上がれば競争力を失うだろう」と警告した。ルノーグループは、ルノー三星の79.99%の持分を保有している。モソス副会長は今回の訪韓でも、労組側と会うとみられる。

ルノー三星は、ルノーグループからXM3の輸出台数をもらわなければならないが、2年連続の賃金交渉をめぐるストライキで、物量交渉が難航している。労組は昨年12月20日、基本給8.01%の引き上げなどを要求してストライキに突入し、使用者側は「ボーナスなどの賃金補てん策は検討できるが、日産『ロ-グ』の委託生産が昨年末で終わるなど経営状況が悪化したので、労使の苦痛分担が必要だ」と対抗している。

特に夜間勤務時間帯にストライキを繰り広げていた労組が、今月6日からは昼間勤務者への指名ストへと戦略を変えたことで、対立が深刻化している。指名ストライキとは、任意の特定組合員に対して1、2時間だけ部分的に仕事を休めさせるので、「ゲリラ式スト」とも呼ばれる。釜山工場は1つのラインで複数の種類の車を混合して製造する構造であり、いくつかの場所で仕事が停止すれば全体の生産に支障が生じるので、会社に大きな損失を与えることができる。これにより、ルノー三星は結局、10日、夜シフトの部分職場閉鎖に入った。

一方、モソス副会長は今回の訪韓で、吳巨敦(オ・ゴドン)市長など、釜山市の高位関係者らとも会う予定だ。釜山市がルノー三星に面談を要請したことによるものだ。釜山市は、釜山工場にルノーが電気自動車などの未来型エコカーの物量を任せて、設備投資するように要請すると見られる。ルノー側は、釜山工場がルノーのスペイン工場に比べて、租税制度が不利であることを強調して、労使対立が原因で損失を被った生産台数が回復されるまでは、財産税減免などの支援を要求することが分かった。労使対立が長期化すれば、循環休職は避けられないことも説明して、釜山市の財政的、行政的支援を提案しようとするものだ。

釜山市の関係者は、「ルノーが未来車関連投資を決定すれば、予算をはじめ、すぐにサポートできる対策を用意しており、関連内容をモソス副会長に提示する計画だ」と語った。


徐亨錫 skytree08@donga.com