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三星が買収したハーマンに行ってみると

Posted January. 07, 2020 07:54,   

Updated January. 07, 2020 07:54

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「三星(サムスン)が(ハーマンを)書類上所有しているという事実を除けば、私たち一人一人の働き方は変わったことがほとんどない」

三星が2016年に買収した自動車関連電装(カーエレクトロニクス用品)企業「ハ-マン」の米カリフォルニア州マウンテンビューのシリコンバレーセンターで会ったステファン・マーティ・フューチャー・エクスペリエンスチーム長は、三星買収後の変化についてこのように語った。ハーマンは三星というグローバルグループの傘下に入ってきたが、創造性と自律性は尊重されているというのである。

ステファン・チーム長は、「三星は80億ドル(当時約9兆ウォン)規模の投資を通じてハーマンを買収しても三星のやり方を強制しないのは、技術革新の本質を理解しているからだ」とし、「ハーマンの独立性が技術革新を引き起こしていると信じている」と語った。

実際ハーマンシリコンバレーセンターに行ってみると、研究員の半分以上が席を外していた。勤務時間を自分で決めるフレキシブル勤務制が施行されているからだ。また、外部のどこにいても、仕事さえすればいいというシリコンバレーの普遍的勤務形態が維持されていた。

三星のハーマン買収は、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が2016年に登記取締役に選任された後最初に取り仕切った作品である。この成功経験をもとに、李副会長は昨年8月、三星の4大未来成長事業として人工知能(AI)、第5世代(5G)モバイル通信、バイオ、半導体中心電装部品事業を挙げた。

ハーマンに入社する前に4年間、三星で働いていたステファン・チーム長は、「自動車製造業をやめた三星が、自動車関連電装技術を研究するハーマンを買収するとは想像もできなかった」とし、「境界を超える想像をし、これを実現するリーダーシップが未来の三星をより強く完全なものにするだろう」と話した。

ハーマンは、三星買収当時の2017年第2四半期(4〜6月)の営業利益率は0.47%に過ぎなかったが、今年第3四半期は3.8%まで上昇した。営業利益も当時の10倍規模である1000億ウォン台に成長した。

特にJBL、AKGチューニングなど、ハーマンの世界最高の音響技術は、三星電子の製品と会って進化している。ワイヤレススピーカー市場では、昨年は35.7%のシェアを記録するなど、4年連続で市場シェア(数量ベース)1位となっている。それだけでなく、電気自動車時代の到来とともに、未来の新産業として浮上した電装産業とコネクテッドカーの分野で急成長している。ステファン・チーム長は、「買収前はグーグル、アマゾン、アップルなどに押されて、優秀な人材を連れて来ることが大変だったが、今は部品から製品まで総合的に試すことのできる三星が支えており、我先に来ようとする」とし、「シリコンバレーの大リーグに進出したような気がする」と語った。


柳根亨 noel@donga.com