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「幹細胞錠剤」虚偽広告に要注意

Posted December. 25, 2019 07:33,   

Updated December. 25, 2019 07:33

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ソウルに住む会社員キム某氏(42歳)は、先日知人から「飲む幹細胞の薬」があると聞いて耳をそば建てた。幹細胞が入れたカプセルを飲めば幹細胞が全身をめぐり、いたるところを直してくれるので健康を取り戻せるという。1ヶ月分が50万ウォンに近いけれど、キム氏は今年の冬、健康が極端に衰えたご両親を考え購入しようか迷っていた。

最近、インターネットポータルサイトやカフェや、ユーチューブに飲む幹細胞錠剤の広告(写真)がめっきり増えたことで高齢者の間に幹細胞錠剤に関する口コミが広がっていた。しかし、専門家は「科学的な妥当性はない」と指摘する。幹細胞を消化器官を通して吸収するのは「お肉を食べるのと一緒」だという。

幹細胞の飲み薬は、原料表記を「鹿の胎盤から抽出」、「幹細胞銀行」とする。原産地はインドネシア、シンガポールなどの東南アジア、1ヶ月分が20万~50万ウォン台。同製品はインターネットとユーチューブで「免疫機能を活性化し、活性酸素を取り除く力に優れる」と万病を治療する薬のように誇大広告されている。販売業者は「幹細胞注射は1000万ウォン以上かかるので庶民にとって絵に描いた餅だが、この製品を飲むと各種成長因子の制帽分裂を促進し、自律神経系・内分泌系を調節する」とし、勾配を勧める。また、カプセルの中に入っている幹細胞は小腸まで届くため小腸の絨毛を通して吸収されると説明。

しかし、専門家は現在の科学技術では「飲む」幹細胞は不可能に近いとみる。幹細胞細胞を飲むと、お肉を食べるように消化器官がタンパク質として受け入れ分解するため、幹細胞治療の効能としては何も期待できないという。カトリック医大の機能性細胞治療センターのオ・イルファン(医学生命科学教室教授)院長は「飲む幹細胞は研究されたことはない。科学的な妥当性が低いので今後も研究される可能性は薄い」と語った。

生きた幹細胞がカプセルに保管され流通される可能性も低い。幹細胞治療は液体窒素を利用、超低温状態で幹細胞を保管し、使用直前に解答して幹細胞が生きた状態で注射器などで人体の血管に直接投与したり臓器に移植する方法で行われる。韓国幹細胞学会の関係者は「生きた幹細胞を錠剤の形にするのは現在の研究段階では不可能」とし、「血液投与でない消化器官に入ると事実上、牛乳を飲んでいるのと変わらない」と説明した。

食品医薬品安全処(MFDS)は該当製品について「健康機能食品として認可したことはない」と明かした。国内で健康機能食品として販売するためには食品医薬品安全処の認証が必要だ。食品医薬品安全処のガイドラインに従って人体への影響をテストを行い、統計的に有意味な結果が得られて初めて健康機能食品としての認証マークが得られる。当局の関係者は「MFDSで承認されない海外製品は広告だけを頼りに購買することを控えるべき」とし、「『健康機能食品』マークの有無、主成分などを確認した上、購入を決めた方がいい」と念を押した。


全主榮 aimhigh@donga.com