Go to contents

米が安保理招集、北朝鮮の挑発は自らの命綱を締め付ける制裁圧力を招く

米が安保理招集、北朝鮮の挑発は自らの命綱を締め付ける制裁圧力を招く

Posted December. 11, 2019 08:26,   

Updated December. 11, 2019 08:26

한국어

国連安全保障理事会が11日、北朝鮮の最近の挑発的な動きに対する対応を議論する。米国が北朝鮮の相次ぐ挑発と追加挑発の可能性に対する安保理レベルの議論を要請したことによる。米国が北朝鮮と関連して安保理招集を要請するのは2年ぶり。北朝鮮の核・ミサイル挑発に国際社会が「最大の圧力」で対抗した一昨年末の局面が再演されるムードだ。

米国はこれまで、北朝鮮の短距離挑発は問題視しなかった。核実験や長距離ミサイル発射などいわゆる「レッドライン」を越える挑発ではないという理由だった。欧州国家が安保理で北朝鮮のミサイル発射を糾弾したにもかかわらず、米国は無対応で一貫した。10日にも欧州国家が北朝鮮の人権問題をめぐって会議を招請したが、米国は立場を留保した。しかし、北朝鮮の「重大実験」発表など大型の挑発が表面化したため、積極的に対応に動き出したのだ。

安保理が開かれれば、追加制裁など北朝鮮の挑発を抑止する対策が話し合われる。ひとまず北朝鮮に交渉の局面を壊してはならないという警告メッセージを送る見通しだ。国連のステファン・ドゥジャリク報道官も9日、北朝鮮に対して米国との実務協議再開を求めた。さらに今回の会議は、中国やロシアなど北朝鮮に友好的な国家に対して、緩んだ制裁履行を引き締め、追加制裁に参加することを求める契機になるだろう。

北朝鮮が年末に期限を定めて米への脅威を強めるのも、国連制裁による苦痛や焦燥感と無関係ではない。連日好戦的な発言をし、自力更正を強調しているが、虚勢にすぎない。北朝鮮は9日も、高官を前に出してトランプ大統領に低劣な非難を浴びせながらも、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の「沈黙」を強調した。「我々の国務委員長は、まだいかなる立場も明らかにせず、揶揄的で刺激的な表現も使わなかった」ということだ。

結局、北朝鮮が望むのは、崖っぷちの妥結、すなわち米朝首脳の談判だろう。正恩氏はトランプ氏が親書でも送ってくれることを望んでいるのかも知れない。予測不能のトランプ氏なら応じる可能性もなくはないが、北朝鮮が求める制裁解除や安全の保証は、北朝鮮の完全な非核化がなければ不可能だ。脅迫しておきながら補償を期待するなら、それは自分で墓穴を掘るようなものであり、命綱を一層締め付ける圧力と制裁だけが待ち受けることになる。