Go to contents

三星ディスプレイの13兆ウォン投資に「尊敬と感謝」で答えた文大統領

三星ディスプレイの13兆ウォン投資に「尊敬と感謝」で答えた文大統領

Posted October. 12, 2019 08:23,   

Updated October. 12, 2019 08:23

한국어

三星(サムスン)が、2025年までに次世代ディスプレイ事業に13兆1000億ウォンを投資すると発表した。10日、忠清南道牙山市(チュンチョンナムド・アサンシ)の三星ディスプレイ工場で開かれた「新規投資と共存協力協約式」で、三星は、施設投資に10兆ウォン、研究開発に3兆1000億ウォンをかけて、世界初の量子ドット(QD・光を出す超微細半導体粒子)ディスプレイの量産ラインを構築すると発表した。国内外の環境が厳しく、不確実性が高い状況で、企業が大規模な投資を決定することは容易でないことだ。

今回の投資は、ディスプレイ産業の危機的状況の中で行われたという点で目を引く。三星とLGが世界市場を牽引してきたディスプレイ産業は、最近、LCDパネルの分野で中国企業の追撃と過剰生産で収益性が悪化している。三星電子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は、8月現場点検をしながら、「今LCD事業が難しいからといって、大型ディスプレイ事業を放棄してはいけない」と新技術開発を励ました。危機的状況で先制的投資を通じて未来技術を先取りし、世界市場で圧倒的1位を占めるという戦略だ。

最近、韓国開発研究院(KDI)は経済状況について、7カ月連続「不振」という診断を下し、輸出は昨年12月からこれまで11ヶ月連続で減少するなど、景気低迷の懸念が濃くなっている。国際通貨基金(IMF)が、「全世界の90%が成長鈍化を経験するだろう」と警告するほど、世界経済全般に憂いが深い状態だ。それでも三星電子とLG電子の第3四半期(7〜9月)の業績は、市場の期待を超えるなど、企業の善戦が続いているのは、危機に屈しない挑戦の結果だ。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領は三星の協約式に出席して、「世界市場の流れを適時に読んで、変化をリードしてきた韓国企業に尊敬と感謝の言葉を申し上げる」とし、次世代ディスプレイ産業への支援を惜しまないと述べた。文大統領は8日、閣議でも中小企業が困難を訴える週52時間制の補完対策を指示し、経済活性化のための歩みを続けている。経済に活力を吹き入れるためには、企業が果敢な投資と雇用創出という本来の役割をきちんと果たせるよう、政府が率先して支援し、ネックを取り除かなければならない。