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ドイツ、ユダヤ教施設で発砲、犯行をネット中継

ドイツ、ユダヤ教施設で発砲、犯行をネット中継

Posted October. 11, 2019 09:28,   

Updated October. 11, 2019 09:28

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9日、ユダヤ教最大の祭日「ヨム・キプル」に、ドイツ東部ハレのユダヤ教礼拝所で発砲事件が発生した。少なくとも2人が死亡、2人がけがをした。発砲事件の現場は、アマゾンが提供するライブストリーミング配信サイト「Twitch」に35分間中継された。Twitchが動画を削除したが、少なくとも約2200人が残酷な人命被害の現場を見た後だった。

ロイターなどによると、同日午後、27歳のある男がTwitchに登場した。彼は英語で「私の名前はアノン。ユダヤ人大虐殺(ホロコースト)は決して起きなかった。西欧の出生率の下落の原因はフェミニズムであり、集団移民も問題だ。このすべての問題の根源はユダヤ人だ」と主張した。この男の正確な身元はまだ明らかになっていない。アノンとは、極右サイトの「フォーチュンや8Chanなどでユーザーが呼び合う名前だ。

男はその後、近くのユダヤ教礼拝所に車で向かった。ヘルメットをかぶり、ライフルを持って礼拝堂の正門に歩いていった。ドアに発砲して進入しようとしたが開かなかったので、通行人の女性に発砲した。教会の周辺を見回した男は、近くのケバブ店に行って発砲した。一人の男性が胸に銃弾を受けて倒れた。礼拝堂にいた70~80人の人々は、ドアを閉め、警察を待った。男は出動した警察に逮捕された。しかし共犯とみえる2人は車を奪って逃げた。

ドイツ全体が大きな衝撃を受けた。ゼーホーファー内相は、「右派極端主義者による反ユダヤ主義攻撃と推定される」と明らかにした。ヨーゼフ シュストドイツきずな会長も「ドイツのユダヤ人だけでなく全世界のユダヤ人を攻撃したのも同然だ」と指摘した。

無差別の発砲にもかかわらず、死者が2人にとどまった理由は、礼拝堂中に進入できなかったためだ。礼拝堂関係者が、武装した男性が銃を持って礼拝堂に向かう姿を建物の中で防犯カメラで発見し、皆でドアを塞いだという。

今年3月に51人が死亡したニュージーランド・クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)テロに続き、ネットで中継される憎悪犯罪がまた発生したことは懸念される。ニュージーランドのテロを起こした白人優越主義者のブレントン・タラント容疑者も、当時事件の全貌をフェイスブックで中継した。今年7月、米ニューヨーク州の21歳の男性が10代の女性を殺害した後、その写真をインスタグラムに載せた。フェイスブックとインスタグラムは遮断できず、激しい批判を受けた。

今回の事件も、Twitch側の原本の削除にもかかわらず、すでに10ほどの白人優越主義ウェブサイトで起こっており、相当期間オンラインで広がるものとみえる。各国政府も一歩遅れて対策準備に出た。フランス、オーストリアなどでは憎悪コンテンツをソーシャル・メディアに投稿するとすぐに削除し、該当業者に巨額の罰金を科すことを推進している。


金潤鍾 zozo@donga.com