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国内唯一の「回す仏経」が国宝になる

Posted October. 02, 2019 07:39,   

Updated October. 02, 2019 07:39

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800歳を超えた「回す仏教の経典」が国宝になる。

文化財庁は、慶尚北道醴泉郡龍門寺(キョンサンブクド・イェチョングン・ヨンムンサ)の輪藏臺(ユンジャンデ)と、これを保護する建物である大藏殿(テジャンジョン)を国宝に昇格予告したと、1日発表した。二つの文化財は、現在は宝物であり、これを一件の国宝に統合する。

輪藏臺は、仏教経典を保管する回転式經藏で、轉輪藏とも呼ばれている。龍門寺輪藏臺は、高麗明宗(ミョンジョン)3年(1173年)、国難(金甫當(キム・ボダン)の乱)を克服するために、祖膺(チョウン)大禪師が発願して作ったもので、大藏殿の内部に左右対称で1座ずつ設置されている。それぞれ8角形の仏殿の形で、中央の木材柱を軸に回すことができる。8面の建具の内側に経典を入れるスペースがある。長い時間が流れて、少なくとも17世紀まで何度も修理された。輪藏臺を一度回すと、経典を一度読むのと同じだという信仰が伝わった。

文化財庁は、「龍門寺輪藏臺はシンプルさと華やかさを対比させた一方で、陰陽五行と天圓地方の思想を内在した造形物だという点で、独創的で芸術的だ」とし、「建築と彫刻、工芸、絵画など当代の技術と芸術的力量を結集した総合芸術品だ」と明らかにした。

龍門寺大藏殿は、経欌を保管する国内唯一の建築物である。切妻屋根の建物で、8回以上修復を経て、現在は17世紀末の姿をしているが、最初に作られた当時の規模と構造が維持されている。大梁の断面や短い柱の形から、麗末鮮初の様式が確認される。国宝の中で建築物はこれまで24件であり、大藏殿が国宝になれば、2011年の「完州花巖寺(ファンジュ・ファアムサ)極楽殿」以来8年ぶりの国宝建築物の誕生である。

文化財庁は、「建設時期、意味、特徴などを総合すれば、輪藏臺と大藏殿の二つの宝物は、一体性を有する文化財で、1件に統合して国宝に昇格する価値が十分あると判断した」と明らかにした。国宝昇格は、予告期間(30日)中の意見収集後、文化財委員会の審議を経て最終決定される。


趙鍾燁 jjj@donga.com