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36年間売れた胃腸薬から発がん推定物質…安全性検証を急ぐべきだ

36年間売れた胃腸薬から発がん推定物質…安全性検証を急ぐべきだ

Posted September. 28, 2019 09:21,   

Updated September. 28, 2019 09:21

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食品医薬品安全処(食薬処)は26日、韓国国内で市販している「ジャンタク」「キュランチョン」などの胃腸薬269品目の販売を暫定中止した。胃腸薬の原料であるラニチジンの中に発がん推定物質であるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が許容基準(0.16ppm)を超えて検出されたことによる措置だ。食薬処は14日、米国食品医薬品局(FDA)がラニチジンからNDMAが微量検出されたと発表後、二度にわたってラニチジン原料医薬品7種を全数調査した。同じ薬でも製造番号ごとに0~53.5ppmまでばらつきが大きかったが、7種から例外なくNDMAが出た。

国際がん研究所が分類した2A級発がん推定物質であるNDMAは、喫煙や魚料理などの日常の中でも簡単に露出される。短期間服用するだけで、がんが発生する可能性も低い。しかし、逆流性食道炎・胃潰瘍などにあまりにも一般的に処方され、現在服用している患者だけでも144万人に達するほど広く、頻繁に使用される。慢性疾患者らが胃炎予防のために、処方薬と一緒に服用する場合も多い。さらにオリジナル薬である「ジャンタク」は発売から36年が過ぎ、長期に渡って多数に対して広範囲に服用が行われたという点で、多くの消費者は心配せざるを得ない。食薬処は「ラニチジンの人体影響評価委員会」を立ち上げて、人体への影響を調査すると明らかにしたが、安全性検証を急いで国民の不安を解消しなければならない。

今回NDMAが検出されたラニチジンは、国内産が1種、インド、スペインなどの輸入が6種だった。輸入原料医薬品は現地メーカーの独自の安全性検証に依存しているのが現状であり、製造工程が変わったり、問題が発生しても認知するのは容易ではない。食薬処は、外国機関が発表すれば、遅れて販売を中止させる後の祭りではなく、原料医薬品の事前管理を強化しなければならない。

バルサルタン高血圧の薬とラニチジン胃腸薬の騒ぎから分かるように、食薬処が専門性を備えなければ、国民の健康と製薬業界に及ぼす損失があまりにも大きい。