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トランプ氏、タリバンとの和平協議を中止

トランプ氏、タリバンとの和平協議を中止

Posted September. 09, 2019 08:39,   

Updated September. 09, 2019 08:39

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米史上最長期間(18年)の戦争であるアフガニスタン戦争を終わらせるための米国と反政府勢力タリバンの和平協議が中止になる危機に直面した。トランプ米大統領は5日、アフガン首都カブールで起こった自爆テロで米兵1人を含む12人が殺害されたことを受け、協議中止を宣言した。

トランプ氏は8日、ツイッターに、「タリバンの指導者とアフガニスタンのガニ大統領がそれぞれ秘密裏に渡米し、会談する予定だったが、彼ら(タリバン)は誤った影響力を行使するために、私たちのすばらしい兵士1人と11人の罪のない人々を死に至らしめる攻撃をし、これを認めた」とし、「即時会談をキャンセルし、和平協議も中止した」と明らかにした。当初8日にキャンプデービッドで会う予定だったが、これを中止したのだ。そして、「いったいどんな人たちが協議を有利にするためにこのように多くの人々を殺害するのか。状況だけを悪化させた」と非難した。

米紙ニューヨーク・タイムズは、犠牲者を理由にトランプ氏が協議を全面中止した背景をめぐって憶測が飛び交っていると伝えた。最近、タリバンの爆弾テロが続いており、彼らが米国人を攻撃しないと米国と協定を結んだわけでないことを考えると、協議中止のための一種の言い訳ではないかという観測も流れている。

トランプ氏は、費用問題を取り上げ、海外駐留米軍の縮小を主張してきた。アフガンに駐留する米軍の撤収もその延長線上にある。しかし、ポンペオ国務長官、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)、リンジー・グラハム上院法司委員長ら大統領の最側近ですら「軍撤収は時期尚早であり、和平協議に署名してはならない」と主張してきた。

米国の元駐アフガン大使9人は最近、「米軍が撤収すれば、アフガンが総体的な内戦で崩壊する恐れがある」という声明まで出した。このような中、タリバンがテロを続けて懸念が高まり、トランプ氏もこれを受け入れるほかなかったということだ。

米国が協議中止を宣言したことで、アフガン政局は再び混乱することが予想される。今月28日に予定されたアフガン大統領選挙が順調に行われるかも未知数だ。

同紙は、トランプ氏とタリバン指導者の会談が予定通りに行われたなら、6月末の北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との板門店(パンムンジョム)会談に次ぐ事件だったと伝えた。タリバンは、2001年に9・11テロを行った国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディンを長くかくまった。9・11テロ18年の2日目前に、米国の最大の敵をかくまった武装組織を米大統領別荘キャンプデービッドに呼ぼうとしたということ自体が異例ということだ。


李世亨 turtle@donga.com