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36歳ベテランのノーヒットノーランが意味するもの

36歳ベテランのノーヒットノーランが意味するもの

Posted September. 06, 2019 08:46,   

Updated September. 06, 2019 08:46

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柳賢振(リュ・ヒョンジン)の突然の負傷でナショナルリーグのサイ・ヤング賞争いは混迷化したが、アメリカンリーグではヒューストン・アストロズのエース、ジャスティン・バーランダー(36)の受賞が確実視されている。2日、通算3度目のノーヒットノーランを達成した。ノーヒットノーランを3回以上記録した投手は、100年以上にわたるメジャーリーグの歴史で6人しかいない。

「衰えたのでは」と懸念されたバーランダーだが、2017年にヒューストンに移籍してから第二の全盛期をおう歌している。ヒューストンは、データー科学で彼を復活させた。超高速カメラでスライダーを精密分析し、回転軸を修正した。グリップを変えたためスピードは減ったが、落差を大きくしたのがポイントだった。その後、バーランダーは奪三振の半分ほどをスライダーで打ち取りながら復活した。バーランダーが復活してから、ヒューストンは同年に球団史上初めてワールドシリーズを制覇した。

バーランダーだけじゃない。2013年にコーリン・マクヒューは勝利が一つもなく、防御率は10点を超える、どうにもならない投手だった。ところがヒューストンは、彼を獲得した。ビックデーターシステムで回転数を分析しては、マクヒューのカーブの回転数がけた外れに多いことを把握していたのだ。ヒューストンは、マクヒューに直球の代わりにカーブを中心に勝負するよう注文した。2014年に11勝、2015年には19勝を挙げた。みにくいアヒルの子が白鳥になったのだ。

データー分析。最近は誰もがやっていることではないかと言う。だが、やっているのと結果を出しているのとは次元が違う。ヒューストンは2010年代から地区最下位を転々とした最悪のチームだった。2011年に多国籍コンサルティング会社、マッケンジー出身のジェフ・ルーノウ氏をGMに迎え入れてからデーターで突破口を見つけた。

しかし、思ったほど簡単なことではなかった。従来のスタイルに慣れていた構成員たちの抵抗が強かったのだ。例えば、データーを分析して守備シフトを展開するときは、投手たちが激しく反発した。普通の内野ゴロがシフトのせいで安打になった失敗例を挙げて反対した。ルーノウ氏は、「反発が強くなってから、ある時期には全てが元に戻っていた」と話した。そういう理由から、アメリカンフットボールやバスケットボール、サッカーなど他の種目のチームも2~3年でデーター政策を放棄するようになった。

膨大なデーターも共感がなければ効果は得られなかった。ルーノウ氏は、選手たちの行動を変えるために、それがなぜプラスになるのかを理解させなければならないと結論付けた。成功例を生み出すと、何人かの選手がツール(データー分析)を支持し始め、他の選手たちも分析したデーターに耳を傾けるようになった。球団はプログラミング能力を備えた野球人をコーチに雇い、選手たちはデーターで考えるようになった。文化が作られた。そうしてからマクヒューが急浮上し、バーランダーが復活し、チームは優勝した。