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危機の香港、一国二制度…中国の自制で流血事態を阻止すべきだ

危機の香港、一国二制度…中国の自制で流血事態を阻止すべきだ

Posted August. 19, 2019 10:12,   

Updated August. 19, 2019 10:12

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日曜日の18日も、香港では大規模なデモが起こった。市民団体「民間人権陣線」などの主導でビクトリア公園で開かれた集会は数十万人が参加したが、公園には15分間だけいて、次々に出て行く、水が流れるようなデモで、警察との衝突を阻止しようと努めた。「逃亡犯条例」改正問題後、10週間以上続く香港の混乱と不安は一つの峠を越えたが、一触即発の危機状況は続いている。

香港事態は時間が経ってもデモは激しさを増し、当局の対応も強硬になっており、流血衝突の懸念が続いている。中国軍はデモ隊が12日に香港国際空港を占拠して空港で中国人2人を暴行すると、これを「テロ」と規定し、「香港から車でわずか10分の場所にいる」とし、軍投入を強く示唆した。18日、激しい雨が降る中、主催側はデモが平和に行われることを期待するとし、デモ参加者に自制を呼びかけ、平和、理性、非暴力の「和理非集会」を強調した。

香港は、自由民主主義と市場経済を通じて、アジアの価値を象徴的に代弁する場所だ。今回のデモは、3月に「逃亡犯条例」改正が予告されて触発されたが、今年返還22年を迎え、一国二制度が深刻に損なわれているという危機意識が敷かれている。香港で流血事態が起これば、30年前の天安門事件の暴圧政治が想起され、中国は反人権体制という非難を避けることはできないだろう。習近平主席は賢明な判断をしなければならない。

国際航空と物流のハブである香港で「第2の天安門事件」が発生すれば、国際社会にも政治・経済的影響は避けられない。トランプ氏が貿易交渉と香港問題を結びつけ、「暴力的な鎮圧を見たくない」と圧力をかける中、万一香港で思わしくない事態が起こる場合、米国から強力な圧力を受けることを中国当局は肝に銘じなければならない。

香港内部で不必要な過激なデモを自制しなければならないという声が出ているのも評価に値する。過激デモは強硬鎮圧の口実を与え、香港の人々が掲げる大義も色あせかねないためだ。