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文大統領「冷静な対応」野党「党を超えた協力」 一つの声が最も強い力だ

文大統領「冷静な対応」野党「党を超えた協力」 一つの声が最も強い力だ

Posted July. 09, 2019 08:32,   

Updated July. 09, 2019 08:32

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨日、日本の経済報復に関連し「対応と応酬の悪循環は両国のどちらにも決して望ましくない」としながらも、「韓国企業に被害が発生すれば、わが政府としても必要な対応をせざるを得ないだろう」と話した。その上で、日本側の報復措置の撤回と両国間の誠意ある協議を促した。日本が韓国に対する輸出規制措置を発表して以来、初の文大統領の発言だ。これまで文大統領と大統領府は、直接的な対応を控えて来た。

1週間ぶりに出た大統領の発言だが、これまでの対応基調から特に変わったことはなさそうだ。文大統領は昨日、「こういう時こそ、冷静に落ち着いて対応しなければならない」と強調した。これまで大統領府は、「無対応であって、無対策ではない」と言ってきた。大統領府が真っ向から対応すれば、参議院選挙での政治問題化を狙う安倍晋三政権の思惑に巻き込まれかねないため、冷静な対応は適切だった。日本の技術力に頼ってきた韓国経済の現実が確かめられたし、今すぐ有効な対策を打つのが困難であるのなら、感情的な対応は状況を悪化させるだけで、事態の解決には全くためにならない。喧嘩だろうが交渉だろうが、強者の立場でなければ最初からしない方が良いかもしれない。

だからと言って無策と見られるような静かな対応に止まっているわけにはいかない。日本の報復は、今始まったばかりだという見方が多い。日本政府は、韓国が北朝鮮制裁を違反した可能性まで仄めかしながら、韓国に対する国際社会の不信を助長する無責任な発言まで連発している。日本が要求している仲裁委員会の構成について、18日までに前向きな返信がなければ報復措置を拡大するだろう、との報道もある。状況の悪化を防ぐための外交努力とともに、日本の不当な横暴に対しては、国際社会に公論化し、日本の各界にも多角的に接触して世論戦を展開するべきだ。

こうした全方位的な対応には与野党が政派を超えた協力を約束したのは評価できる。黄教安(ファン・ギョアン)自由韓国党代表は、「政府が正しい解決策を示せば、国民と国のために党派を超えて協力する」と話した。与野党は、近く与野党議員で作る国会訪問団を日本に派遣し、報復措置の撤回を求める決議書も通過させることにした。国益のためには、政派を超えて喜んで態度を変えてタッグを組む政治こそ国民の望むところだろう。政府と企業、さらには与野党の冷静で一致した声は、重い響きを生み出し、それは最も強い力になるだろう。