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ヒット曲を作る「マイダスの手」…プロデューサーもブランド化

ヒット曲を作る「マイダスの手」…プロデューサーもブランド化

Posted July. 05, 2019 07:37,   

Updated July. 05, 2019 07:37

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音楽市場でプロデューサーのブランド化が徐々に広がっている。先月、米ビルボードは、週刊作曲家チャートと週間プロデューサーチャートを新設した。これまでは作曲家やプロデューサーの成果を集めて、年間チャートで発表したものの、毎週順位を発表するのは、ビルボードの80年以上の歴史においては初めてのことだ。ビルボードのシルビオ・ピエトロルーオンゴ・チャート・データ開発常務は、ビルボードドットコムの記事を通じて、「ヒット曲の背後にある創造的人物にスポットライトを当てることになり、胸がときめく」とし、「ソングライター、プロデューサーの影響力と重要性を、年間チャートだけで紹介するのはふさわしくない」と説明した。ビルボードはこれにより、毎週各種チャートで最高の成果を上げた作曲家やプロデューサー順位を、それぞれ10位まで発表している。ロック、カントリー、ヒップホップなどの詳細ジャンルごとの作曲家・プロデューサー順位も一緒に明らかにしている。

韓国国内では、プロデューサーが自分の名前を掲げたアルバムを発表することが多くなった。作詞・作曲・歌を直接手掛けるシンガーソングライターというところからさらに一歩進んで、「シンガーソングライター兼プロデューサー」であることを打ち出すことが多くなった。尹鍾信(ユン・ジョンシン)が率いるミスティックエンターテイメントは先日、プロデューサー「パーセント(PERCENT)」のデビューアルバム「PVC」を出した。R&Bとヒップホップジャンルを駆使する彼は、昨年評論家から絶賛を受けた新人「スミン」のアルバム制作に参加した。先月、1回目のアルバムをリリースしたJUNEも「シンガーソングライター兼プロデューサー」だ。防弾少年団の「Not Today」、スランの「今日酔えば」のような曲の作詞や作曲に参加した履歴が華やかだ。

プロデューサーがブランドとして浮上しているのは、最近、大衆やK-POPのファンの間でも彼らへの理解と憧れが大きくなったことが背景となっている。エムネットの「ショー・ミー・ザ・マネー」「高等ラッパー」を通じてプロデューサーにスポットライトが当たり、音源チャート最上位圏についた曲目に「prod。 by(produced by)」が表記されたことで、露出が大幅に増えた。GroovyRoom、Code Kunstのようなヒップホップ・プロデューサーは、独自のアルバムで人気を享受しながら基盤を固めた。一般人でもテレビやユーチューブを通じて、音楽制作過程の映像が簡単に見られるようになった環境も一役買っている。「MBCミュージック」は、昨年末から今月初めまで、「創作の神:国民作曲家の誕生」というコンテスト番組も放送した。

歌謡界では、作曲や歌だけでなく、様々な楽器を演奏してアーティストのコンセプトまで左右するオールラウンドプレーヤーとしてプロデューサーに注目する必要があると言われている。ミスティックエンターテイメントの関係者は、「K-POP市場が爆発的に大きくなり、著作権の市場が急成長した。芸能事務所の立場でも、所属プロデューサーのスター性を広く知らせ、外部とのコラボレーションを増やすことが収益源の多様化において重要になっている」と分析した。


イム・ヒユン記者 imi@donga.com