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中国は半導体人材崛起、ソウル大学は半導体契約学科が白紙化

中国は半導体人材崛起、ソウル大学は半導体契約学科が白紙化

Posted June. 28, 2019 08:14,   

Updated June. 28, 2019 08:14

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ソウル大学の半導体契約学科の新設が失敗に終わった。契約学科とは、企業が学生たちの奨学金と学科運営費を支援して卒業生を100%採用する方式で運営される学科だ。政府がシステム半導体育成戦略の一つとして専門人材の養成を推進したことで、高麗(コリョ)大学と延世(ヨンセ)大学は2021年から半導体契約学科を新設し、定員外として80名を選抜することにした。しかし、ソウル大学は、「学生の将来を特定企業に合わせて教えることは、ソウル大学の教育哲学と伝統に反する」という内部の反対で中断した。

大学が独自の哲学と伝統に基づいて教育課程を選択することは、尊重されなければならない。人類の普遍的価値と基礎科学を教えること、そして創造的で批判的な知識人を養成することも、大学の重要な役割だ。しかし、急速に変化する知識情報社会で、大学だけが知識の象牙塔として残ることはできない。

最近、産業現場では、「高度な技術人材が不足している」と地団太を踏んでいる。三星(サムスン)電子とSKハイニックスなどの大企業も専門人材が不足しているうえ、中小のファブレス企業は専攻者を獲得することがさらに難しいという。一方、「半導体崛起」を夢見る中国は、国家レベルで毎年数千人以上の専門家を養成する計画を立てている。中国政府は、北京大学や清華大学、復旦大学、廈門大学の4つの総合大学と半導体人材育成のための「国家半導体産業・教育統合革新プラットフォーム」を作ることにしたという。

最近、青年失業が深刻な理由の一つは、専攻と雇用のミスマッチだ。人文系列卒業者の就職率は56%で、社会系(63%)や工学系(70%)、医薬系(83%)に大きく及ばない。就職をしても、大学の専攻と実際勤務する業種や職務が異なる場合が50%を超える。大学の教育課程は、韓国社会と青年たちのニーズに合わせたのではなく、供給者に合わせたではないか調べる必要がある。

第4次産業革命の時代を迎え、世界の大学は変身のもがきをしているが、韓国の大学は、様々な規制と既得権で身動きが取れずにいる。首都圏の大学は、「首都圏整備計画法」に基づいて入学定員が決まっており、新しい学科を新設したり、増やすには、他の学科を減らさなければならない。既得権を持つ教授たちが、産業現場に近い学問を度外視したり、新しい学科の新設を妨げる場合もある。ソウル大学は、契約学科の代わりに半導体統合プログラムを新設することを推進する予定だ。様々な創造性を発揮し、社会が必要とする人材養成という大学の義務を果たさなければならない。